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【リハビリ通信】
糖尿病と運動 2
はじめに
「運動することは良いことだとわかっていても、何をどのくらい行えばよいか分からない」といったご意見をいただくことがあります。そこで今回は運動の種類や程度についてのお話をしたいと思います。

運動の種類について
運動には酸素を十分に取り込んで行う有酸素運動と動作を一気に行う無酸素運動があります。糖尿病の運動は前者の有酸素運動が適応になります。おもにウォーキングやジョギングなど、酸素を十分に取り込み、血糖や脂肪を効率よく燃焼させることを目的とした運動です。
主な運動
@ 速歩
A 散歩
B 体操
C 自転車
D ふみ台昇降
E ジョギング
F 縄跳び
G 水泳
・・・・etc

運動の強度について
@ 人と会話ができる程度の運動
目安としては人と話ができる程度の運動が良いとされています。ハアハアと息切れするような運動は強度が強すぎると考えられます。ヒトと会話ができるぐらいの運動を十五分程度続けると、体の酸素消費量が増え、血糖値だけでなく、脂肪もエネルギーとして使うようになるため、減量にもつながります。
A 1日に15分〜60分程度
1日のうち、できる時に行いましょう。一度に続けて60分行っても、15分ずつ4回行っても効果は変わりません。時間は合算してもかまいません。
B 食後1〜2時間以内
血糖値が最も高くなる時間帯に行うのがベストですが、早朝や深夜など食直後でなければいつ(食前でも)運動してもかまいません。ただしインシュリン注射や血糖降下剤を使用されている方は低血糖の恐れがあるため、食前の運動は注意が必要です。
C 週に3〜5回
1日置きに行うのが良いでしょう。長く続けられるように休息日も設けましょう。
D 脈拍は1分間に100〜120
運動開始してから5分後の脈拍を計ってみましょう。それが60歳代以上の方であれば100程度、60歳代以下の方は120〜140程度が望ましいでしょう。右記の数字より早ければペースを落とし、遅ければテンポアップしましょう。
効果の測り方
効果の判定は自覚症状と血糖値や尿糖、体重などが参考値となります。また、どの程度エネルギーを消費したか算出する方法もあるので(下図)、参考にしてみてください。