練馬総合病院

臨床研修病院

初期臨床研修について

当院は地域医療支援型の急性期病院です。一般的な疾患を診療する機会が多く、プライマリーケアの研修に適しております。また、当院独自のMQI(Medical Quality Improvement:医療の質向上)活動等を通してチーム医療を推進しており、病院職員が一体となって研修医を迎え入れる体制にあります。
平成19年1月新病院に移転し、電子カルテをはじめとする情報システムに力を入れております。検査データ、一般レントゲン、CT、MRI、内視鏡写真はコンピューター端末で閲覧でき、外来診療での患者さんへの説明やカンファレンス等でも活用しています。

初期臨床研修の概略

(1)基幹型臨床研修プログラム

1年目研修:内科24週、外科12週、救急12週(うち麻酔4週)、産婦人科4週
2年目研修:地域医療4週:必修
選択必修科目(以下2科目より1科目選択)
小児科は都立小児総合医療センター、豊島病院、東京女子医科大学東医療センターで4週
精神科は東京武蔵野病院で4週
自由選択科目:地域医療と選択必修1科目以外の選択期間は以下の科目より選択する。
整形外科、泌尿器科、皮膚科、眼科、病理、内科、外科、産婦人科、麻酔科、
小児外科(慶應義塾大学病院)、肺外科(帝京大学医学部附属病院)

臨床研修年次報告

練馬総合病院の初期研修の特徴

1)多くの一般的な症例を経験できます
当院は地域の方々が気軽に利用できる病院をめざしています。呼吸困難、腹痛、頭痛、胸痛、発熱等を訴えて来院される患者さんの診断、治療を指導医の下、主体的に経験できます。

2)学会報告、論文発表が無理なくできます。(学会22報、論文12編の実績)
積極的に推奨している病院は少なく、同期よりも早くアカデミックなデビューができます(強制ではありません)。

3)多くの基本手技を経験できます。
某研修医の1年間の経験例数:中心静脈挿入 50件、 気管内挿管 46件、 イレウスチューブ挿入 7件、胸腔穿刺 7件、等

4)外科的手技を実際に体験できます。
当院は日帰り鼠径ヘルニア手術に取り組んでいます。年間100例以上の鼠径ヘルニア手術があり、研修医がはじめて取り組む手術としては適度な難易度の手術が豊富です。虫垂炎の手術も多数経験できます。助手だけではなく、術者として手術経験が得られます。(某研修医の外科研修中の手術体験数 ソケイヘルニア 40件(術者15件)、虫垂炎 10件)

5)漢方内科医の指導をうけられます。
漢方医学センターでは、生薬を使った漢方治療に加えて鍼治療も実施しています。公開漢方講座(木鷄塾)を実施しており、漢方の基礎知識が得られます。また、健康医学センターと連携した養生講座を開設しており、予防医学への展開も学ぶことが出来ます。

6)希望者は内視鏡検査の研修を行うことができます。
内視鏡センターでは年間4000件以上の内視鏡検査を行っています。内視鏡の挿入から診断、治療まで行っていますので、興味があれば病院見学時にお申し出ください。

初期研修医よりひとこと

茂木 勝義(基幹型)
多くの熱心な指導医に恵まれて知識技術ともに得られ、質の高い研修が行えます。自分の勉強に充てる時間も確保でき、同期との差をつけることのできる病院と自信を持ってお勧めします。

高橋 孝幸(基幹型)
どの科においても、自身で患者さんを診て治療するといった研修医が主体となる医療行為を行うことができます。各科において数多くの手技をこなすことができ、外科では合計10件以上のオペレーターを経験することができました。また、学会発表もすることが出来ます。都内でこれ程多くのことを研修医にやらせて頂ける病院も少ないと思います。

西村 亜希子(基幹型1年目)
上級医との垣根が低いため、相談しやすい環境です。また希望すれば多くの手技や論文発表など、色々な経験を積むことができます。

堀越 翔(基幹型1年目)
内科、外科は毎日カンファレンスをしており、プリゼンテーションのスキルも身につけられ、中心静脈挿入などの手技も数多く経験できます。上級医の先生方も親切でとても丁寧に御指導してくださいます

梅津 太郎(慶應Bプログラム1年目)
都内の病院でこれだけ数多くの手技を経験できる病院は少ないと思います。上級医も熱心で、様々なチャンスを与えてくれるので、手を動かして学びたい人には特にお勧めです。

長原 望(慶應Bプログラム1年目)
自由度の高い病院です。希望すれば、たくさんの事をやらせて頂けます。ヘルニアは術者として13件やらせて頂き、内科、外科とも学会発表を熱心に指導していただきました。また自分で患者さんを診るといった責任感もつくと思います。ぜひ当院で楽しい研修生活を送って下さい。

初期研修医の業績

■論文発表

  1. 圓谷直子 他
    臍帯動脈瘤が原因と思われる胎児仮死を緊急帝王切開により救命しえた一例。
    練馬医学会誌:Vol.13 Page.79―81 (2007.03.01)
  2. 橋村和樹 他
    外陰部Paget病の肺動脈腫瘍塞栓の一例
    練馬医学会誌:Vol.13 Page.125―127  (2007.03.01)
  3. 橋村和樹 他
    後天性血友病(後天性第VIII因子欠乏症)に無顆粒球症を合併した一例
    練馬医学会誌:Vol.14 Page.100-104 (2008.03.01)
  4. 荒木佐栄子 他
    低Ca,K血症を随伴した成人発症、原発性低Mg血症の一孤発例
    内科:Vol.104 Page.188-190 (2009.07.01)
  5. 巷岡祐子 他
    ポリスチレンスルホン酸Naにより低Ca、Mg血症、テタニーをきたした一例
    綜合臨床:Vol. 58 Page.542―545 (2009.03.01)
  6. 吉野鉄大 他
    巨大卵巣腫瘍にバセドウ病と著しい肺高血圧症を呈した1症例
    内科:Vol.105 No.2 Page.350-352 (2010.02.01)
  7. 吉野鉄大 他
    極端な偏食により湿性脚気、大球性貧血、壊血病を呈した1症例
    綜合臨床:Vol.58 No.10 Page.2189-2191 (2009.10.01)
  8. 西 恭代 他
    牛乳多飲が原因と考えられた腸管嚢腫様気腫症の1症例
    日本内科学会雑誌 99:3077-3079 (2010)
  9. Tetsuhiro Yoshino et. al (吉野鉄大 他)
    A patient with Graves’ disease who survived despite developing thyroid storm and lactic acidosis
    Upsala Journal of Medical Sciences 2010;115:282-286
    http://informahealthcare.com/doi/abs/10.3109/03009734.2010.486908
  10. 島田理子 他
    糖尿病性ケトアシドーシスによる呼吸困難感にて救急搬送された1例
    練馬医学会誌:Vol.17 Page86-87 (2011.03.01)
  11. 中本ちひろ 他
    急性腹症を呈し、鑑別が困難であった皮様嚢胞腫と子宮筋腫の2症例
    日本産婦人科学会東京地方部会会誌 60巻1号 189-193 (2011)
  12. 西 恭代 他
    巨大子宮膣部嚢腫の1例
    日本産婦人科学会東京地方部会会誌 58巻4号 488-490 (2009.12.25)
  13. Taro Umezu(梅津 太郎 他)
    A patient who experienced thyroid storm complicated by rhabdomyolysis, deep vein thrombosis, and a silent pulmonary embolism: a case report
    BMC Research Notes.2013, 6:198

■学会発表(29報告)

  1. 圓谷直子 他
    臍帯動脈瘤が原因と思われる胎児仮死を緊急帝王切開により救命しえた一例
    第13回 練馬医学会
  2. 橋村和樹 他
    外陰部Paget病の肺動脈腫瘍塞栓の一例
    第13回 練馬医学会
  3. 橋村和樹 他
    後天性血友病(後天性第VIII因子欠乏症)に無顆粒球症を合併した1例
    第543回 日本内科学会関東地方会:平成19年3月10日
  4. 荒木佐栄子 他
    Mgの腸管からの吸収障害により低Mg, Ca, K血症をきたした成人発症孤発例。
    第549回 日本内科学会関東地方会 平成19年11月10日
  5. 巷岡祐子 他
    ポリスチレンスルホン酸ナトリウムにより低Ca、低Mg血症をきたした一例
    第551回 日本内科学会関東地方会 平成20年2月16日
  6. 吉野鉄大 他
    巨大卵巣腫瘍にバセドウ病と著明な肺高血圧症を呈した1症例
    第558回 日本内科学会関東地方会 平成20年11月8日
  7. 澤田陽平 他
    陰茎皮膚転移をきたした前立腺癌の1症例
    第58回 日本泌尿器科学会中部総会 平成20年11月16日
  8. 吉野鉄大 他
    βブロッカー内服を契機に甲状腺クリーゼ、乳酸アシドーシスにいたるが救命しえたバセドウ病の1症例
    第25回 甲状腺病態生理研究会 平成21年1月31日
  9. 西 恭代 他
    牛乳多飲が原因と考えられた腸管嚢腫様気腫症の1症例
    第565回 日本内科学会関東地方会 平成21年9月5日
  10. 阿南 剛 他
    U2、U3尿管結石に対するESWL、TUL治療成績の検討
    第59回 日本泌尿器科学会中部総会 平成21年10月29日
  11. 西 恭代 他
    巨大子宮膣部嚢腫の1例
    第351回 日本産科婦人科学会東京地方部会例会 平成21年9月19日
  12. 西 恭代 他
    先行した血小板減少に胆管炎症状が出現しENBDにより改善した一症例
    第89回 日本消化器内視鏡学会関東地方会 平成21年12月12日
  13. 島田理子 他
    肝機能悪化に伴うH.pyrori陰性出血性十二指腸潰瘍に対して内視鏡的治療が著効した2例
    第89回 日本消化器内視鏡学会関東地方会 平成21年12月12日
  14. 中本 ちひろ 他
    シロドシンが原因と考えられた薬剤性間質性肺炎の1例
    第576回 日本内科学会関東地方会 平成22年11月13日
  15. 西村 真由子 他
    Gouty panniculitisと考えられた一例
    第576回 日本内科学会関東地方会 平成22年11月13日
  16. 島田 理子 他
    糖尿病性ケトアシドーシスによる呼吸困難感にて救急搬送された1例
    第17回 練馬医学会
  17. 久保 浩太 他
    多発癌の一癌腫として慢性肝疾患を合併しない肝細胞癌の2例
    第311回 消化器学会関東支部例会
  18. 芦谷啓吾,豊田丈夫,中尾英一,廣瀬徳彦,秋山孝輝,西川健一郎,柳川達生 大山貴子
    当科で経験したRS3PE症候群と考えられた2症例
    第581回日本内科学会関東地方会 2011年9月10日
  19. 芦谷啓吾,豊田丈夫,近藤安子,中里光宏,廣瀬徳彦,秋山孝輝,西川健一郎,柳川達生 河合俊明
    肺癌肉腫の1剖検例
    第582回日本内科学会関東地方会 2011年10月8日
  20. 芦谷啓吾,豊田丈夫,廣瀬徳彦,秋山孝輝,西川健一郎,柳川達生
    糖尿病の増悪を契機に診断されたIgG4関連疾患の1例
    第583回日本内科学会関東地方会 2011年11月12日
  21. 芦谷啓吾, 廣瀬徳彦, 堀越翔, 豊田丈夫, 西川健一郎, 柳川達生
    conventional CTが診断に有用であった気管軟化症の2例
    第584回日本内科学会関東地方会 2011年12月10日
  22. 長原 望、栗原直人、坊岡英祐、市原明子、松浦芳文、井上 聡、飯田修平
    S状結腸憩室穿孔によるS状結腸膀胱瘻の1症例
    第316回 日本消化器学会関東支部例会 2011年9月17日
  23. 長原 望、豊田丈夫、廣瀬徳彦、秋山孝輝、西川健一郎、中尾英一、柳川達生
    CEA上昇及び転移病巣で発見され、FDG-PETが診断に有用であったStageIVの微小肺癌の1例
    第586回日本内科学会関東地方会 2012年3月10日
  24. 梅津 太郎、芦谷啓吾、戸田隆洋、柳川達生
    甲状腺クリーゼに横紋筋融解症と下肢深部静脈血栓症を合併した1例
    第12回日本内分泌学会関東甲信越支部学術集会 2012年3月24日
  25. 加藤 昊、森 一世、柳川達生、知念克也
    診断に難渋した劇症型アメーバ腸炎の1例
    第595回日本内科学会関東地方会 2013年3月9日
  26. 加嶋洋子、栗原直人、竹内優志、佐々木康裕、遠藤翔、高木めぐみ、森一世、松田英士、市原明子、松浦芳文、井上聡、飯田修平
    十二指腸球部のmuco-submucosal elongated polypを内視鏡的に切除した一例
    第100回 日本消化器内視鏡学会関東地方会 2015年6月13日
  27. 水谷真志、栗原直人、加嶋洋子、竹内真志、市原明子、松浦芳文、井上聡、飯田修平
    サッカーによる腹部鈍的外傷後の重症2症例
    第22回練馬医学会 2015年6月14日
  28. 菊池絢斗、伊藤鹿島、三宅弘恭、豊田丈夫、柳川達生
    α-Streptococcus感染性内膜炎を合併した大腸癌の一例
    第22回練馬医学会 2015年6月14日
  29. 水谷真志、栗原直人、加嶋洋子、竹内優志、市原明子、松浦芳文、井上聡、飯田修平
    腹部外傷にて遅発性に発症した十二指腸穿孔の一例
    第40回日本外科系連合学会学術集会 2015年6月18日

初期研修医の出身大学

岩手医科大学、慶應義塾大学、東海大学、宮崎大学、滋賀医科大学、東京医科大学、名古屋市立大学、香川大学、鳥取大学、岡山大学、久留米大学、北里大学、琉球大学、大阪市立大学、ハルピン医科大学、千葉大学、岐阜大学、近畿大学、東京大学、徳島大学、東北大学、福島県立医科大学、杏林大学、藤田保健衛生大学

初期研修医の進路

順天堂大学麻酔科、都立府中病院救急、池上総合病院消化器内科 、東京大学産婦人科、練馬総合病院内科、東京医療センター耳鼻咽喉科、東京医科大学泌尿器科、日本医科大学麻酔科、埼玉医科大学泌尿器科、慶應義塾大学形成外科・放射線科・眼科・泌尿器科・漢方・麻酔科・一般消化器外科・皮膚科、整形外科、産婦人科

処遇

研修手当
一年次 :400,000円/月 賞与無し(諸手当込み)
二年次 :450,000円/月 賞与無し(諸手当込み)
※日直もしくは、当直月4回(指導医の下、手当なし)
(時間外手当は当院の規定による)
社会保険 :雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
公的医療保険 :有り
公的年金保険 :有り
宿舎はなし 住宅手当10,000円

見学に関してのお問合せ

見学は随時受け付けます。原則水曜日午前8時30分~12時です。ご都合により他の曜日も検討します。

〒176-8530 東京都練馬区旭丘1-24-1
練馬総合病院
副院長 栗原直人
FAX:03-5988-2250
E-mail:nkurihara@nerima-hosp.or.jp
(郵便、電子メール、もしくはFAXにてお願いします)

2023年度募集について

  1. 基幹型臨床研修指定病院として3名の研修医を募集します。
  2. 医師臨床マッチングにより採用決定します。
  3. 選考日  検討中です。

面接試験・課題小論文は原則8月中に実施します。

応募必要書類

  1. 履歴書(高等学校卒業後より記載。写真貼付。自己アピールをお願いします。)
  2. 卒業(見込み)証明書
  3. 成績証明書
  4. 健康診断書(内容によっては当院で追加検査などをお願いすることもあります)

応募、試験、面接日程に関してのお問合せ

初期研修応募は必要書類を以下に簡易書留にて郵送して下さい。書類受け取りの返信をいたします。
面接、試問の日程調整をしますので、電子メールアドレスと、希望の日時を3つ記載して下さい。

〒176-8530 東京都練馬区旭丘1-24-1
練馬総合病院
副院長 栗原直人

慶應義塾大学病院臨床研修病院群の協力病院として2名(1年目当院、2年目慶應義塾大学)の受け入れも可能です(慶應・協力型病院循環コース)。問い合わせは慶應義塾大学医学部にお願いします。

 

 

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