練馬総合病院

研究


慶應義塾大学三四会 奨励賞受賞
(泌尿器科 本郷周)

 

2021年6月12日、当院泌尿器科 本郷周医師が慶應義塾大学三四会 奨励賞を受賞致しました。

表彰対象業績は「抗癌剤耐性前立腺癌バイオマーカー同定ならびに新規治療戦略としての耐性克服薬の導出」です。三四会は慶應義塾大学医学部の同窓会で、同窓生の連携強化や教育・研究の支援を目的としています。奨励賞は40歳未満の会員を対象に、臨床医学・基礎医学で優れた業績を上げた研究者へ送られます。本郷医師は臨床部門での表彰となりました。

抗癌剤耐性の前立腺癌は極めて予後不良であり、新規治療戦略の確立は喫緊の課題です。本郷医師は、抗癌剤耐性前立腺癌モデル細胞株を独自に樹立し、耐性細胞株の遺伝子発現解析の結果から耐性克服薬剤をスクリーニングしました。その結果、癌以外の疾患で人へ使用されている3種の薬剤が治療抵抗性克服効果を有することを発見し、国内および国際特許を申請しました。本郷医師らの前立腺癌モデル細胞株は各製薬会社との創薬研究にも利用されています。

前立腺癌は不均一性が高く、上記薬剤の臨床応用には個別化医療が必須であると考えられますが、本郷医師は腫瘍の遺伝子解析によるバイオマーカー探索にも従事しており、腫瘍組織内のDNA修復経路の異常が前立腺癌の難治性と深く関わる可能性を見出しました。

本受賞により今後のさらなる飛躍が期待されます。

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