リハビリテーション科の理念
急性期医療を担う地域中核病院に相応しいリハビリテーションを提供する。
リハビリテーション科の基本方針
1.エビデンスに基づく良質なリハビリテーションを提供する。
2.急性期病院として可及的早期のリハビリテーションを推進する。
3.患者の意思を尊重しその要望に適した支援を行う。
4.新しい医療に関心を持ち、知識、技術の向上に努める。
5.地域医療機関と連携し医療の効率化を図る。
6.地域住民の健康増進に貢献する。
当院リハビリテーション科の特徴・特色
当院リハビリテーション科では入院患者さんを中心に医師の指示の下、理学療法、作業療法、言語聴覚療法の三部門にて各障害に応じて日常生活に必要な動作の維持、改善を目的にリハビリテーションを行っています。手術前や手術直後、発症直後からベッドサイドにて訓練を開始し、早い段階で日常の生活動作の回復を図り、早期退院を目指し治療を行っております。また、早期在宅復帰が円滑に行われるように地域の医療機関、 介護保険施設などと連携をとり、退院支援をしております。
施設基準
◎運動器リハビリテーションⅠ
◎呼吸器リハビリテーションⅠ
◎心大血管リハビリテーションⅠ
◎脳血管疾患等リハビリテーションⅡ
◎廃用症候群リハビリテーションⅡ
◎がん患者リハビリテーション
職員構成
現在 理学療法士15名、作業療法士3名、言語聴覚士2名で治療を行っております。
(呼吸認定療法士4名、糖尿病療養指導士1名、がん患者リハビリテーション研修修了者16名)
主な対象疾患
整形外科疾患
・大腿骨頚部骨折、その他の骨折、脊椎圧迫骨折、脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、
その他の脊椎疾患、脱臼、靱帯損傷など
内科・外科系疾患
・肺炎、慢性閉塞性肺疾患、脳卒中、糖尿病、廃用性症候群、がん、心不全など
理学療法
理学療法では病気による障害や手術後など運動機能の低下した患者さんに対して、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くといった基本的な動作能力の回復を目指しています。
・寝たきりで生じる廃用症候群を予防
・四肢、体幹の運動機能の改善
・ベッドから起き上がる動作や車椅子へ乗り移る動作などの自宅の中で必要な動作訓練
・歩行訓練や階段昇降など生活に即した実用的な動作訓練
・スポーツ外来
スポーツによる様々な障害、外傷に対する治療を行っています。主に学生の方が来院しやすいように毎週水曜日16時から17時30分の間で時間の調整をして対応させて頂いています。
対象疾患例 ACL損傷、半月板損傷、ジャンパー膝、Groin pain syndrome、Shin splintsなど
・運動器ドッグ
運動器(骨・筋肉・関節…などの総称)に痛み・不安のある方や体力低下が気になりだした方を対象に、身体機能の問題点を見つけ出し、運動指導等を行います。
評価項目例 握力、膝関節伸展筋力、TUGテスト、2ステップテストなど
作業療法
作業療法では運動機能が低下した患者さんに対して、その運動機能の改善を図るとともに食事、整容、更衣 、排泄動作といった日常生活動作や洗濯や掃除などの家事関連動作を実際の動作を通して再獲得することを目指します。また上肢の整形外科疾患に対しても運動機能改善を目的に運動療法や日常生活動作の再獲得を目指しています。
・上肢骨折に対する運動療法
・食事、整容、更衣、排泄といった日常生活動作の訓練
・掃除、台所作業など家事関連動作訓練
言語聴覚療法
言語聴覚療法では脳血管障害、神経疾患、廃用症候群による下記の障害をもつ患者さんに対してリハビリを行います。当院ではVE(嚥下内視鏡検査)VF(嚥下造影検査)などを用いて、より正確な嚥下機能評価を行っています。リハビリを通して、コミュニケーションの改善や、安全に食事が食べられるようなサポートをご本人ご家族に対して行っていきます。
・失語症
「聞く」「話す」「読む」「書く」といったコミュニケーションの障害
・運動障害性構音障害
舌・口唇などの麻痺による呂律障害、発声の障害
・顔面麻痺
脳血管疾患、神経疾患による顔面の麻痺
・高次脳機能障害 認知機能低下
遂行機能障害、記憶障害、注意障害など
・嚥下障害
食事が上手に食べられない、飲み込めない障害