化学療法センター レジメン公開ページへ→
目標
・化学療法が安全に行うため、がん化学療法のプロトコールを標準化する
・化学療法を円滑に運営する
・患者さんに快適な環境を提供する
特徴
がん化学療法は、外来通院が可能な患者さんが対象です。従来、がんに対する化学療法の多くは入院して行われました。しかし、抗がん剤の副作用対策の進歩や投与方法が検討され、現在では入院しないで外来通院で化学療法を受けることが主流になっています。
通院治療は、入院による精神的・経済的負担が軽減でき、日常生活の一部として受けることができます。そのため、自由に使える時間も増え、QOL(生活の質)が向上するため、自分らしく日常生活を送ることができます。
多くの抗がん剤は副作用対策が進み、通院治療が可能になりましたが、化学療法の内容により入院が必要な場合もあります。
設備
外来化学療法室には、リクライニングチェアー(6台)ベッド(3床)が設置されています。プライバシーが保たれるようにカーテンで仕切り、リクライニングチェアーにはテレビを設置しました。化学療法室のアメニティーは化学療法をおこなっている患者さんのアンケート結果を参考にしています。
通院治療の流れ
1.受付後に検査科で採血をします。
2.採血の結果をもとに医師が診察をし、化学療法の実施の有無を決定します。
3.化学療法実施の決定後、専任薬剤師が抗がん剤の調製を無菌的におこないます。
4.薬剤師と看護師の薬剤ダブルチェックを経て、患者さんに投与します。
5.看護師が治療による日常生活への影響を確認します。患者さんが日常生活を送る上で心配なことや困っていることがあればチームで共有してサポートしています。
外来化学療法の緊急時対応について
1.下記の症状が発現した時は、化学療法センターに連絡していただくか、
受診の検討をお願い致します。
●38℃以上の発熱が2日以上続く場合
●下痢がひどいとき(通常より1日5回以上、水様便が続く場合)
●吐気、嘔吐などで食事や水分が取れない場合
●免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ®、キイトルーダ®、テセントリク®、
バベンチオ®)を点滴して以下の症状がある場合
まぶたが下がってくる、のどが非常に渇く、息苦しい、便に血が混ざるなど
そのほか、冊子に記載があり生活に支障をきたす場合
●その他、気になる症状があるとき(出血、息苦しさ、だるさ)
2.電話連絡
平日:8:30~17:30
相談方法:03-5988-2290→化学療法センターにつなぐようお伝えください。
平日以外の時間帯
相談方法:03-5988-2290→音声アナウンス終了後に「1」を押し、その後、管理師長につなぐようお伝えください。
また、「外来化学療法を受けていて、主治医から上記の症状があった場合には受診相談するように言われている」とお伝えください。
3.外来受診により症状が改善しない場合、緊急で入院できる体制を整えています。
化学療法センターの運営
抗がん剤については疾患ごとに標準的なプロトコールを作成し、身長と体重から推奨投与量を自動的に算出、スケジュール管理できるシステムを構築しました。医師により決定された化学療法プロトコールを医師だけではなく、看護師、薬剤師など多職種が確認しています。
また、化学療法センターでは定期的な委員会を開催し、運営について協議しています。多職種で構成された職員が活発な意見交換をしています。
日本がん治療認定医療機構認定研修施設
当院はH19年10月に日本がん治療認定医療機構認定研修施設に認定されました。今後、その役割を果たすように、更に末期がん患者さんに対する緩和ケアを含め、当院で治療したがん患者さんおよびその家族が「練馬総合病院で治療してよかった」と思っていただけるように治療を進めていきます。
かかりつけの病院ですでに化学療法を受けている、あるいはこれから開始される患者さんの中には自宅からかかりつけの病院まで距離があり、通院が困難な方もいらっしゃるかと思います。近隣大学病院と連携して患者さんの受け入れも行っており、地元である当院で化学療法の治療を継続することも可能です。救急外来もあり急変時には24時間対応が可能ですので、安心して治療を受けられます。各科外来にてご相談ください。