お茶の話
~お茶の話~
「夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠」♪
初夏の茶摘みの光景を歌った「茶摘み」という歌は、小学校の音楽の教科書に載っているので、知っている方も多くいると思います。わたしは、この歌で友達と手遊びをした思い出があります。「夏も近づく八十八夜~というのは、立春から数えて八十八日目の、五月二日ごろのことを言います。この八十八夜の頃のお茶には、栄養やうま味が一番多く含まれているため、この日に摘まれた新茶を飲むと、「病気にならない」、「長生きする」と言われています。
「お茶」とは、「チャノキ」から作られるお茶を指しますが、他にも麦茶や、甘茶、どくだみ茶など、チャノキ以外の植物から出来るお茶があります。今回は、チャノキから作られるお茶についてお話しします。
お茶に含まれる成分として真っ先に思い浮かぶのは、「カフェイン」ではないでしょうか。カフェインは、お茶の苦味に関与する成分で、血流をよくし、脳を刺激するような覚醒作用があるため、眠気を改善することや、集中力を高める働きがあります。しかし、利尿作用があることから、飲みすぎると体を冷やしてしまうこともあります。また、鉄分の吸収を抑制するため、食事の前後は、お茶の摂取は控えた方が良いでしょう。食事の際は、カフェインを含まない麦茶などのお茶や、お水で水分を摂取することをおすすめします。
一方お茶には、覚醒作用とは反対の、リラックス効果がある「テアニン」という成分も含まれています。テアニンはアミノ酸の一種で、お茶のうま味や甘味に関与していますが、テアニンにはストレス解消や、睡眠の質を改善する効果があることも報告されています。このテアニンは、若い芽の方が多く含まれているので、八十八夜に収穫されたお茶(新茶)にうま味があると言われているのも、テアニンの含有量が最も多く含まれているからです。
また、保健効果があるとされ、「特定保健用食品(トクホ)」の関与成分にもなっている、「カテキン」があります。カテキンは光があたることにより、テアニンが変化したお茶の渋み成分です。血圧や血糖値の上昇を抑制し、血中コレステロールや体脂肪を低下させる健康効果があるとされています。さらに、抗菌作用があることから、虫歯やインフルエンザの予防にも効果があります。
日本にお茶が伝わってきた頃には、お茶は薬としていたこともあり、お茶が健康に良いという考え方が随分昔からあったことがうかがえます。
お茶には、カップ一杯当たりのカフェイン量が、コーヒーと同程度か、やや多く多く含まれていますが、テアニンを含んでいるためその効き目はおだやかになることが報告されています。お茶を飲むと、なんだかほっとするのは、そのせいかもしれませんね。
料理コーナー「抹茶ムース」
材料 【プリンカップ4個分】
- 牛乳 180ml
- マシュマロ 60g
- 抹茶(粉) 4g
手順
- すべての材料を小鍋に入れ、火にかけ、マシュマロを溶かす。
- 器に移し、冷やし固める。
★ゼラチンのかわりに、マシュマロを利用した簡単レシピです♪