練馬総合病院

練馬総合病院について

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医学の進歩に貢献した院長の業績

バセドウ病発症遺伝子の発見

バセドウ病は複数の遺伝要因が発症に関連すると考えられています。1974年にHLAが報告され、長年それ以外の遺伝子は不明でした。1991年にシカゴ大学に留学し、ボスよりバセドウ病の第2の遺伝子を見出すよう指令をうけました。3年余りで運よく確信の持てる実験結果をえて1995年1月に論文を発表しました。CTLA-4遺伝子が発症に関連するという内容です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7829637/
後に多くの研究によりバセドウ病の第2の遺伝子であることが認められました。

複数の自己免疫疾患に関連する遺伝子と認識される

バセドウ病は自己免疫疾患と考えられています。他の自己免疫疾患でもCTLA-4遺伝子が検討され、複数の自己免疫疾患の発症と関連することが認められました。
2018年にノーベル賞を受賞したアリソン博士の論文にも紹介されました:「CTLA-4は免疫を制御する非常に重要な分子である。ヒトの自己免疫疾患との関連はYanagawaが世界に先駆けて報告した。自己免疫疾患の発症に関連することは妥当である」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9354465/

ノーベル賞研究とも関連―癌免疫への応用

アリソン博士はCTLA-4が免疫反応を増強させて自己免疫疾患発症に関連するという点に着目し、癌免疫へ適用させました。CTLA-4を標的とした免疫チェックポイント阻害剤の開発です。その後、本庶先生らも同じ手法でオプジーボを開発し2018年に両者はノーベル医学生理学賞を受賞しました。アリソン博士の受賞は自分のことのように非常にうれしく思いました。私は今この分野の研究はしておりませんが、糖尿病の臨床研究をして少しでも医学、社会に還元したいと思います。

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