練馬総合病院

練馬総合病院について

練馬総合病院について

病院の経営方針

患者さんが安心して医療を受け、医療従事者が安心して医療を提供するためには、質の高い医療を提供し、相互に信頼することが重要です。その基本として、練馬総合病院は、「医療従事者の意識改革」と「医療における信頼の創造」を2大経営戦略として運営しています。
信頼関係は、一方的には築けません。患者さん自身にも医療や医療制度を理解する努力をお願いします。

Ⅰ.医療従事者の意識改革

「医療は特殊な職業」ではないとの意識改革を飯田前理事長が推進しました。以下の3つの取り組み等を通じ意識改革は浸透してまいりました。

1.人事考課制度の導入

平成5年4月にまず医局に「職能資格制度」を導入しました。努力した者を高く評価することが実質的な公平であり有能な人材の育成が可能です。人事考課は多段階で客観的におこなっています。評価制度をまず「医局から」導入した事も病院界では特筆すべきことでしょう。
平成6年4月からは全職員に職能資格制度を実施しました。

2.医療の質向上活動(MQI活動)

新しい時代に求められる病院は、何よりも患者さんに信頼され選ばれる病院でなければなりません。「医療の質向上」と「医療の効率化」の推進は厚生労働省が指摘するところでもあります。当院では平成8年3月、合宿の役職者有志懇談会において職員からその動きが起こりました。質重視の経営、総合的質経営(Total Quality Management: TQM)の導入です。以来、長年活動を継続し、毎年、活動成果発表会には、医療界、品質管理界の方々にご参加いただき、活発な議論をしております。具体的な活動内容は医療の質向上活動のページをご覧下さい。

3.職員教育の充実

毎年、年度の初めに、病院の理念に沿って年間統一主題(MQI活動と共通)を設定し、教育委員会で年度計画をたて、役職者研修と年次別研修そして新入職員研修を実施しています。グループワークを主体として職員「自らが考え」発言出来る場所でもあります。

Ⅱ.医療における信頼の創造

患者さんやその家族と医師を中心とする医療従事者の間に信頼関係が存在しなければなりません。当院では、飯田前理事長が委員長(当時)をつとめた「東京都私立病院委員会青年部会」の倫理委員会で、医療従事者(経営者、職員)がどのように考えて医療を提供しているのかを国民や患者さんに意思表明しようと、「医療における信頼の創造」の活動を開始しました。定期的にシンポジウムを開催し、患者さんを含む参加者のご意見を参考にして、行動指針・倫理綱領として「私達の病院の目標」を制定しました。20年以上の時代が流れ当時は「目標」であった行動指針・倫理綱領は、目標ではなく「患者さんの権利」として病院が保証すべきことになりました。そこでセカンドオピニオンを受ける権利等を追記して「患者さんの権利」としました。また患者さんには権利とともに守っていただきたい責務もあります。

患者さんの権利

  1. 良質の医療を平等に受け、診療情報を患者さん自身が十分に知る権利があります。
  2. 自分が受ける医療に十分な説明と情報提供を受けた後、治療方法など自らの意思で選択する権利があります。
  3. 自分の診療記録の開示を求める権利や、他の医師に意見を求めたり医療機関を変更する権利を有します。
  4. 意識がないか判断能力を欠く場合や未成年者の場合、法的代行者に決定を委ねる権利を有します。
  5. 個人のプライバシーが守られる権利があります。
  6. 人生が最後まで豊かであるように、患者さんの尊厳は常に尊重されます。

患者さんの責務

  1. 医療機関では、既往・経過・現症・家族歴などを正確にお話しください
  2. 治療方針等に疑問がある場合や、変更を希望する場合は、明確な意思表示をして下さい
  3. 医療者の説明には納得できるまでお尋ねください
  4. 検査・治療にはご協力ください
  5. 病院の規則や社会的ルールを遵守してください

人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の推進

平成8年からは治癒が困難な疾患の告知や、リビングウィル(生前意思表示)の希望を受け付けるようになりました。その基本精神を踏襲しつつも、最近厚生労働省が推進するアドバンスト ケア プランニング(ACP 人生会議)を推進しております。

自らが希望する医療やケアを受けるために 大切にしていることや望んでいること、 どこでどのような医療やケアを望むかについて自分自身で前もって考えをまとめ、周囲の信頼できる人たちと事前に繰り返し話し合い、共有することは重要です。このような、もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて、事前に考え、繰り返し話し合い、共有する取組を 「 人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」 と呼びます。一方、リビングウィルは人生の最終段階における医療・ケアを自ら選択するため、事前にその時点での医療・ケアの選択について意思表示しておく文書です。当院は、リビングウィルを以前から実践してきました。ACPは患者さんの気持ちを周囲が理解し、経過とともに気持ちの変化を反映・共有します。今後も、リビングウィルやACPの普及に積極的に取り組み、患者さんやご家族の希望を重視し、患者さんの希望が叶うように取り組みます。

 

 

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