練馬総合病院

練馬総合病院について

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平成28年度 練馬総合病院 病院指標

厚生労働省「平成29年度病院情報の公表の集計条件等」に基づき、患者数上位5疾患や、5大がんの患者数などの病院情報についての集計値および解説を、当院ホームページ上にて公表いたします。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 51 195 345 401 514 877 1202 1319 488

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、4/5退院。10/1に入院し、10/10に退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
最も多いのは80歳台の患者さんで、入院患者の約4分の1を占めています。
練馬区の65歳以上の高齢者人口は、5年後のH34年にはH29年より3830人、10年後のH39年には7,327人増えることが予測されていますが※1、当院は現在も60歳台以上の患者が入院患者の約7割を占め、高齢者の受入体制を構築しています。例えば、入院中のリハビリテーションはもちろん、地域連携室にて転院あるいは施設の紹介、自宅へ戻るための在宅医療の紹介等、退院支援を実施しています。さらに支援を充実させるため、当院の特色でもある医療の質向上活動にて、「退院支援の流れを整備し、院内外の多職種間で必要な情報を共有する」をテーマとした活動も始まっています。(医療の質向上活動紹介ページはこちら
なお、当院には小児科の入院施設がないため、9歳以下の入院患者が極端に少ないですが、外来診療においては小児も診察しています。
※1)練馬区公式ホームページ掲載 練馬区統計書(平成28年度版)「表14 人口予測 高齢者人口(65歳以上) 増加率」より

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 131 23.05 21.25 15.0% 87.0
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 88 6.01 5.50 0.0% 47.6
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 84 15.24 12.43 4.0% 71.2
030400xx99xxxx 前庭機能障害(めまい・前庭神経炎等) 46 3.63 5.24 0.0% 70.5
050130xx99000x 心不全 33 27.00 17.95 21.0% 86.6

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 131 23.05 21.25 15.0% 87.0
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 88 6.01 5.50 0.0% 47.6
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 84 15.24 12.43 4.0% 71.2
030400xx99xxxx 前庭機能障害(めまい・前庭神経炎等) 46 3.63 5.24 0.0% 70.5
050130xx99000x 心不全 33 27.00 17.95 21.0% 86.6

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
また、入院後24時間以内に死亡した患者は集計に含みません。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
患者数1位~5位の6割以上が救急搬送による入院です。内科系疾患を幅広く受け入れ、腎臓または尿路の感染症は泌尿器科と、心不全は循環器内科と連携して診察・治療しています。
患者平均年齢の高い誤嚥性肺炎や心不全では、自宅へ戻る前にリハビリテーションを希望される方や、ご家族の事情で在宅介護が難しい方がいて、転院率が高くなっています。患者・家族にどこに転院したいか希望を決めてもらうのに時間がかかることや、転院先のベッドが空くまで待たなくてはならないことがあり、在院日数が延びる傾向があります。

※ 当院内科では、内視鏡を用いた結腸ポリープ・粘膜切除術等による入院患者数が186人と上記よりも多いですが、厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」において集計対象外であるため、除外しています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050050xx99100x 狭心症,慢性虚血性心疾患
手術なし 心臓カテーテル法による諸検査を伴うもの
123 2.96 3.06 0.0% 74.5
050050xx02000x 狭心症,慢性虚血性心疾患
経皮的冠動脈形成術等
処置なしまたは心臓カテーテル法による諸検査を伴うもの
60 3.77 4.71 0.0% 73.3
050130xx99000x 心不全 手術なし 32 18.94 17.95 6.0% 83.5
050130xx9910xx 心不全 手術なし
心臓カテーテル法による諸検査を伴うもの
25 16.00 15.90 12.0% 75.2
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 21 23.81 21.25 14.0% 87.0

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
狭心症と心不全が上位を占めました。狭心症では内服治療か血行再建をするか評価するため、心不全ではその要因を探るため、心臓疾患の評価のための標準的な検査である心臓カテーテル検査を実施することが多くなっています。
5位の誤嚥性肺炎21人のうち19人は救急搬送患者です。これは当院循環器内科では循環器のみならず幅広い診療を心がけ、救急車受入にも積極的に取り組んでいるためです。
3~5位では転院率が高く、在院日数が全国平均より長くなっていますが、患者が自宅に戻る前にリハビリテーション病院への転院を希望されることがあり、転院先のベッドが空くまで待たなくてはならないことがあるためです。1位・2位では全国平均より在院日数が短く、比較的早期に退院していると言えます。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢結石,胆嚢水腫,胆嚢炎等
腹腔鏡下胆嚢摘出術等
48 6.38 7.61 0.0% 56.9
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない
憩室性疾患 手術なし
35 6.80 7.89 0.0% 66.4
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術
虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等
28 5.89 5.60 0.0% 39.7
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石,胆管炎
限局性腹腔膿瘍手術等
27 17.78 11.06 4.0% 80.0
060130xx99000x 食道,胃,十二指腸,他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 22 5.91 7.44 0.0% 71.2

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
また、入院後24時間以内に死亡した患者および特定の手術※1を受けた患者は集計に含みません。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
肝・胆・膵あるいは胃や腸などの消化器悪性疾患に取り組んでいますが、疾患の頻度から、胆嚢・大腸憩室性疾患・急性虫垂炎が上位3位を占めました。
患者数1位は、臍部を切開し、腹腔鏡下で胆嚢を摘出する手術です。
患者数2位は、消化管、ほとんどが大腸憩室の炎症です。憩室とは、腸管内圧の上昇により腸管壁が外へ嚢状に突出した状態で、憩室炎や出血が認められる場合、憩室疾患として治療が必要です。
当院ではH26年から救急車を積極的に受け入れる「救急プロジェクト」に取り組み、患者数3位の急性虫垂炎は4人に1人、4位の胆管結石・胆管炎等は3人に1人、5位の食道,胃,十二指腸,他腸の炎症は全てが救急搬送患者です。腹部所見、採血、画像診断により、必要に応じて緊急手術を行います。
在院日数は、おおむね全国平均より短期間か同程度です。転院調整や内科での保存的治療後に外科へ転科・手術となった場合は在院日数が延長することもあります。

※ 内視鏡を用いた結腸ポリープ・粘膜切除術等による入院患者数が253人、鼠径ヘルニア手術による入院患者数が99人と上記よりも多いですが、厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」では集計対象外であるため、除外しています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満)
手術なし エダラボン投与あり
発症前Rankin Scale 0,1又は2
11 25.91 16.54 0.0% 70.5
010060×0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性,かつ,JCS10未満)
手術なし 脳血管疾患等リハビリテーションあり
発症前Rankin Scale 0,1又は2
16.70
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷
その他の手術あり
9.87
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷
手術なし
7.52
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 19.35

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
JCS:Japan Coma Scaleを指し、日本で主に使用される意識障害の程度を分類するものです。数字が大きいほど、重症を表します。
発症前Rankin Scale:発症前の状態を分類するものです。数字が大きいほど、症状・障害が重いことを表します。0は「まったく症候がない」、1は「症候はあっても明らかな障害はない:日常の勤めや活動は行える」、2は「自覚症状および他覚徴候はあるが、発症以前から行っていた仕事や活動に制限はない状態である」ことを表します。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
患者数1位・2位に脳梗塞が入っています。1位は、脳梗塞に対して脳保護作用が期待されるエダラボンという薬を投与し、その他推奨される内服や点滴により脳の血流を良くする治療とリハビリテーションをするための入院です。JCS(定義参照)10未満というのは、目を覚ましている状態を指します。平均在院日数が全国に比べ長くなっていますが、11人全て自宅に帰る患者で、患者や家族が脳梗塞発症後の自宅での生活・介護を不安に思われ、退院前にしっかりリハビリテーションしたいと希望される方が多いためです。
救急診療に積極的に取り組んでおり、1位~5位の患者の6割近くが救急搬送患者で、頭部打撲等による頭蓋・頭蓋内損傷に対する手術・治療や外傷によらない頭蓋内血種の治療にも対応しています。5位には入りませんでしたが、慢性硬膜下血腫・髄膜腫・脳の悪性腫瘍・未破裂の動脈瘤の摘出術、くも膜下出血のクリッピング術等の手術・入院にも対応しています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折
人工骨頭挿入術 肩,股等
140 33.89 27.63 71.0% 85.2
160690xx99xx0x 胸椎,腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む)
手術なし
55 25.02 20.57 33.0% 79.8
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)
腰部骨盤,不安定椎 脊椎固定術,椎弓切除術,椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)前方椎体固定等
37 20.22 22.55 0.0% 71.8
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤,不安定椎 手術なし
脊髄造影検査や神経ブロック注射を伴うもの
37 2.68 6.92 0.0% 68.1
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼
手術あり
24 3.96 4.37 0.0% 54.0

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
患者数1位は、皮膚を切開して骨を正常な位置に戻す「大腿骨骨折観血的手術」(76件)と、「股関節への人工骨頭挿入術」(64件)による入院です。
患者数2位は、胸椎・腰椎の骨折による、手術をしない保存的治療を目的とした入院で、痛みを内服や点滴で和らげながらベッド上安静を保ち、コルセットを作成・装着し、リハビリテーションして治療します。1・2位ともに退院後の転院率が高いですが、患者の平均年齢が高く、自宅へ戻る前にリハビリテーション病院で治療する患者が多いためです。また、平均在院日数が全国平均より長くなっていますが、リハビリテーション病院のベッドが空くまでの転院待ちや、在宅医療機関との調整、装具の作成等に時間がかかるためです。
患者数3位・4位の分類には脊椎や腰部の多数の疾患が含まれますが、主な症例には周辺の神経を圧迫しないように脊椎を固定する手術や、様々な原因による脊柱管内の神経組織の圧迫の程度や位置を調べるための腰部脊柱管狭窄症の検査入院、神経ブロック注射と呼ばれる痛みを和らげる注射による治療をするための入院等があります。
H28年度は手を専門とする整形外科医師が在籍していため、5位は手関節周辺の脱臼手術でした。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患
経尿道的尿路結石除去術等
95 4.53 5.83 0.0% 56.2
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 42 7.52 7.44 2.0% 71.5
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿管ステント留置術・尿管狭窄拡張術等 34 3.91 7.08 3.0% 66.9
110420xx97xx0x 水腎症 経尿道的尿管ステント留置術・尿管狭窄拡張術等 27 2.67 5.33 4.0% 65.9
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 化学療法 22 5.41 11.72 0.0% 64.1

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数10人未満の場合は「-」と記載しています

<解説>
1位は、腎臓や尿管にできた結石を、尿道を介して摘出する手術です。3位・4位の中にも結石手術は含まれ、年間110例程施行しています。本集計には含まれませんが、結石治療では、専用機器で発生させた衝撃波を体外からあて、小さく砕かれた結石を尿とともに排泄させる「上部尿路疾患 体外衝撃波 腎・尿管結石破砕術」を実施することもあります。(H28年度・69件)
当院では、膀胱腫瘍治療に力を入れ、第1・第3月曜午後に専門外来を設けていることもあり、2位・5位に膀胱腫瘍治療目的の入院が入っています。患者数2位の膀胱の悪性腫瘍とは、いわゆる膀胱がんのことで、内視鏡を使って膀胱がんを削り取る手術をします。また、浸潤性の膀胱がんに対しては、膀胱全摘術(H28年度7件)や化学療法等、集学的に治療しています。在院日数は、上位5位のうち4つは全国平均より短く、1つは全国平均とほぼ変わらず、比較的早期に退院していると言えます。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
120140xxxxxxxx 流産 57 1.61 2.43 0.0% 35.5
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍
腹腔鏡下腟式子宮全摘術等
55 6.29 6.29 0.0% 42.2
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常
子宮全摘術・帝王切開等
41 9.46 9.88 0.0% 34.4
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍
子宮全摘術等
25 10.32 10.05 0.0% 43.3
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍
卵巣部分切除術(腟式を含む)
腹腔鏡によるもの等
25 5.92 6.42 0.0% 38.0

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
当院では腹腔鏡手術を多く実施しており、患者数2位に子宮筋腫の、5位に卵巣腫瘍の腹腔鏡手術・入院が入っています。
2位は、子宮筋腫等の良性腫瘍を除去するために腹部に小さな穴を開け、そこから腹腔鏡を入れて中の様子を確認しながら、子宮を全摘出する手術です。子宮筋腫の大きさや数・場所によっては4位の開腹手術をすることもあります。子宮筋腫は、筋腫だけを除去してもまたできることが多いため、その後の妊娠・出産を希望しない場合は、子宮そのものを摘出します。
なお、患者数1位が流産ですが、近医より流産手術目的で紹介されることと、自費診療である分娩(H28年度・182件)が集計対象外のためで、流産が特別多いということではありません。3位に「胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術・帝王切開等」とありますが、全て帝王切開で出産された患者です。
在院日数は、全国平均に比べやや短いか、同程度となっています。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 36 7.33 8.96 0.0% 66.0
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 32 9.03 11.97 3.0% 63.3
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 19 2.84 6.76 0.0% 54.8
080011xx970xxx 急性膿皮症 手術あり 10 14.90 18.22 0.0% 65.0
080100xxxx0xxx 薬疹,中毒疹 11.28

<定義>

診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と行われた医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
患者数1位は帯状疱疹でした。皮膚症状だけでなく、発熱や頭痛を伴うことがあります。
2位の急性膿皮症とは、蜂窩織炎(ほうかしきえん)等の化膿性の皮膚の炎症で、炎症部位が熱をもったり、痛みがあったりするだけでなく、発熱・寒気・頭痛・関節痛を伴うことがあります。1・2位の症例ともに、外来治療も行いますが、症状が強い場合は入院治療します。
患者数3位の新生物とは、皮膚や皮下組織にできたこぶや腫瘤等の悪性でないできもで、それを除去する手術をした患者です。
5位の薬疹,中毒疹の患者は10例未満ですが、救急搬送による患者も含まれ、救急診療にも対応しています。
どの疾患も全国平均より在院日数が短く、比較的早期に退院していると言えます。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 14 19 11 11 1 7
大腸癌 20 20 24 20 36 2 8
乳癌 1 7
肺癌 13 1 7
肝癌 2 5

※ 1:UICC病期分類  2:癌取り扱い規約

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数10人未満の場合は「-」と記載しています。
胃癌・乳癌・肺癌については治療前、大腸癌・肝癌については術後もしくは治療前に得られた情報をもとに病期分類を集計しています。
Stageが「0」のものは集計対象外としています。Stage0とは、癌細胞が粘膜内(上皮細胞内)に留まっている場合です。

<解説>
当院の特徴:
平成28年度の5大癌合計は、胃癌63(26%)、大腸癌126(51%)、乳癌15(6%)、肺癌19(8%)、肝癌23(9%)、計246です。大腸癌が最も多く、次いで胃癌です。
5大癌の合計は、StageⅠ 39、StageⅡ 33、StageⅢ 50、StageⅣ 48、Stage不明 16、再発 60です。
肺癌は、StageⅣが多く、遠隔転移のある重症例が多くなっています。
大腸癌治療ガイドライン2014によれば、StageⅠ(早期癌)の5年後生存率は90%以上です。5年生存率とは、癌と診断された人の5年後の生存割合です。早期診断・早期治療の結果です。区の大腸癌検診で便潜血反応陽性者の二次検診として、下部消化管内視鏡検査を1,720件実施し、大腸癌の早期診断・治療につなぎ、大腸癌StageⅠ~Ⅱが多くなりました。また、大腸ポリープ治療も積極的に行っています。

用語の説明:
「5大癌」とは、現在、日本で発症症例数が多い5つの癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)です。
「病期分類」は、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節転移の有無と拡がり、③遠隔転移の有無の3つの要素によって、癌の進行度(Stage)を分類したものです。
StageⅠは、癌の浸潤(広がり)が筋肉の層までで留まり、リンパ節転移がないものです。
StageⅡは、リンパ節転移はないが、筋肉の層を超えて浸潤しているものです。乳癌では癌腫は広がってはいないが、リンパ節に少し転移している場合も含まれます。
StageⅢは、癌の腫瘍が浸潤し、リンパ節転移もみられるものです。
StageⅣは、癌の原発部位を超えて、離れた他の臓器へ転移しているものです。
癌のStageは基本的に以上のように分類されますが、厳密にいうと癌の種類により分類の仕方は異なります。
「初発」とは、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合です。
「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合です。初回治療後に当院にて入院診療・治療される患者も含まれます。
「不明」とは、Stageが特定できない場合です。治療前の検査入院中に検査結果が出なかった場合等です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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重症度
分類
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 30 8.83 52.6
中等症 79 15.41 79.8
重症 22 27.14 87.9
超重症
不明

<定義>

市中肺炎:病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。 院内での発症は含みません。
重症度:年齢・性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無、収縮期血圧等の身体所見に基づき、厚生労働省「平成29年度病院情報の公表の集計条件等について」の重症度分類に従って分類しています。集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者のうち、肺炎をきっかけに入院し、その治療に最も医療資源を投入した患者です。ただし、ウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎は除きます。
また、入院後24時間以内に死亡した患者、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数10人未満の場合は「-」と記載しています
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

<解説>
中等症の患者が最も多く、次いで軽症、重症と続きます。
年齢が上がるほど重症化しやすく、平均在院日数が長くなる傾向があります。
当院内科には呼吸器疾患を専門分野とする医師がおり、重症患者も受け入れています。

脳梗塞のICD10別患者数等

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ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均
在院日数
平均
年齢
転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内
その他
G46$ 脳血管疾患における
脳の血管(性)症候群
3日以内
その他
I63$ 脳梗塞 3日以内 60 24.23 76.4 18.0%
その他 22 18.86 74.2 9.0%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,
脳梗塞に至らなかったもの
3日以内
その他
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,
脳梗塞に至らなかったもの
3日以内
その他
I675 もやもや病
<ウイリス動脈輪閉塞症>
3日以内
その他
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内
その他

<定義>

ICD10:疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)と呼ばれる疾病の分類です。異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較するため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成しています。※1。

一過性虚血発作:脳の一部の血液の流れが一時的に悪くなることです。半身の運動まひなどの症状が現れ、24時間以内(多くは数分から数十分)に完全に消えます。脳細胞に栄養を与えている脳の動脈が血栓(血の塊)で詰まり、症状が現れますが、脳細胞が死ぬ前に血液の流れが再びよくなるため、脳細胞が元の機能を回復し、症状も消失します。一方、脳の血液の流れが悪い状態が続くと脳細胞は死んで、運動まひなどの症状も残ります。この状態が「脳梗塞」です。※2

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者のうち、最も医療資源を投入した傷病名のICD10がG45$、G46$、I63$、I65$、I66$、I675、I679に分類された患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
(例:練馬太郎さんが4/1に入院し、その後退院。10/1に入院し、その後退院。→患者数は「2人」と数える)

※1 厚生労働省ホームページ 統計情報・白書 > 各種統計調査結果 > 統計情報をご利用の方へ > 「疾病、傷害及び死因の統計分類」より引用
※2 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービスホームページ>循環器病あれこれ > [96] 脳梗塞の”前触れ”- 一過性脳虚血発作とは?- より引用

<解説>
脳梗塞で発症後3日以内の方が多く、その半数は救急搬送からの入院患者です。当院では、救急科・内科・脳神経外科が連携して診察・治療にあたっています。当院での治療により症状が落ち着いた後、運動障害等を克服する目的で、リハビリテーション病院へ転院されることもあります。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 230 0.29 1.64 0.9% 69.6
6335 鼠径ヘルニア手術 99 0.02 1.20 0.0% 64.9
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 49 1.16 4.20 0.0% 57.0
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 37 2.32 19.92 8.1% 80.6
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 30 6.50 25.23 10.0% 73.4

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
最も多く行われた手術は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2㎝未満)です。当院の内視鏡センターでは、上部、下部を合わせて、年間約5500件の内視鏡検査を行っています。下部消化管内視鏡検査で大腸ポリープが見つかった場合は、検査から治療に切り替えてポリープ切除を行います。高齢の患者さんも多いため、安全確保のため1泊入院することがあります。
2番目は鼠径ヘルニア手術です。本手術は「短期滞在手術等基本料3」の対象となっているため、指標2の対象外となっています。当院では、平成15年からクリニカルパスを使用して鼠径ヘルニアの日帰り手術を行っており、ほとんどの患者さんが0泊または1泊の入院を選択しているため、術前、術後日数が極めて短いことが特徴です。全症例で入院当日に手術を行っていますので、術前日数は0日です。
3番目は腹腔鏡下胆嚢摘出術です。胆嚢結石の治療を目的とした手術です。開腹手術と比較して侵襲が小さいため、術後の痛みが少なく、回復が早く、また、術後の傷も目立ちません。クリニカルパスを使用していますので、術後の平均日数も短くなっています。利点の多い腹腔鏡下手術ですが、安全に施行するためには技術が必要です。当院では経験豊富な医師が担当し、胆嚢炎などのため癒着が高度である場合には、速やかに開腹手術に切り替えて安全を確保しています。腹腔鏡下手術は年々増加し、多くの手術が腹腔鏡下で行われるようになってきました。例えば、結腸切除術では開腹30件、腹腔鏡下16件、虫垂切除術では開腹10件に対し腹腔鏡下は31件となっています。患者さんの状態にあわせて手技を選択しています。
第4位の胆道ステント留置術は、胆道の狭窄部分にステントチューブを挿入し、胆汁の流れをよくする治療法です。外科や内科の専門の医師が行っています。

整形外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K0461 骨折観血的手術(大腿)(上腕) 82 4.13 28.34 70.7% 85.1
K0811 人工骨頭挿入術(股)(肩) 64 4.36 29.13 68.8% 84.5
K0821 人工骨頭置換術(股)(膝) 46 3.43 23.09 26.1% 69.9
K1424 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方後方同時固定) 35 2.00 19.14 0.0% 71.6
K0462 骨折観血的手術(下腿)(前腕)(手舟状骨) 33 2.70 10.82 9.1% 55.5

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
最も多く行われた手術は、骨折観血的手術(大腿・上腕)、2番目は人工骨頭挿入術(股関節・肩)です。いずれも骨折に対する治療です。骨折観血的手術は、折れた骨をできる限り元の位置に戻して、プレートや髄内釘で固定する方法、人工骨頭挿入術は、折れた骨頭(骨の先端部分)を人工の骨頭に入れ替える方法です。大腿骨頚部骨折の症例が多く、2つの術式を合わせて142件です。当院は救急に力を入れており、年間約4000件の救急車を受け入れていますが、大腿骨頚部骨折の患者さんは、ほとんどが救急車で来院されます。患者さんのADL向上のために、地域のリハビリ病院と連携し、地域連携パスを運用しています。
3番目は人工関節置換術です。変形したり、壊死したりした股関節や膝の関節を、金属やセラミックでできた人工の関節に入れ替える治療法です。
4番目は脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方後方同時固定)です。当院では、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症、変性側彎症、頚髄症、圧迫骨折などの脊椎疾患を扱っていますが、手術が必要な場合には、なるべく身体への負担の少ない術式(低侵襲手術)を選択します。脊椎の治療として年間100件を超える手術を行っています。
5番目は骨折観血的手術です。下腿、前腕、手舟状骨がそれぞれ、19、13、1件です。下腿、前腕、手舟状骨の順に術後の在院日数が短くなります。

泌尿器科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 86 0.9 2.8 0.0% 56.2
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 69 0.0 0.3 0.0% 52.9
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 48 0.5 2.4 4.2% 66.3
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 45 1.3 6.4 2.2% 71.8
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 21 1.0 6.3 0.0% 73.1

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
最も多く行われたのは、経尿道的尿路結石除去術(レーザー)です。尿道から膀胱、さらに尿管に内視鏡をすすめ、レーザーで結石を破砕します。
第2位の体外衝撃波腎・尿管結石破砕術、ESWLと呼ばれる手術とともに、尿路結石に対する治療となります。ESWLは衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、結石を細かく破砕する治療法です。どちらの治療法が適しているかは、結石の位置や大きさから判断します。
第3位の経尿道的尿管ステント留置術は、主に尿管狭窄や水腎症に対して尿の通り道を確保する治療法です。原因が解決されればステントは抜去しますが、長期間になる場合は、定期的に交換が必要です。
また、悪性腫瘍に対する治療も積極的に行っています。
第4位の膀胱悪性腫瘍手術では、尿道から膀胱に内視鏡を入れ、腫瘍を電気メスで切除します。非筋層湿潤性膀胱癌に行う標準的治療です。
第5位までには入っていませんが、前立腺、腎(尿管)の悪性腫瘍に対する手術も積極的に行っています。状態によっては、腹腔鏡による手術を選択することも可能です。
第5位は経尿道的前立腺手術です。尿道から内視鏡を挿入し、電気メスで肥大した前立腺を切除して狭窄部分を広げる手術で、前立腺肥大症に対する標準的な治療法です。

産婦人科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 50 0.60 0.06 0.0% 35.7
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 40 1.00 4.25 0.0% 46.5
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 35 0.60 8.09 0.0% 33.1
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)
(腹腔鏡)
29 1.00 3.93 0.0% 38.0
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 28 1.18 7.61 0.0% 34.9

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
ほとんどの婦人科良性疾患に対して腹腔鏡手術を実施することが可能です。子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症、骨盤臓器脱などに適用しています。腹腔鏡による子宮全摘術、子宮付属器腫瘍摘出術が2、4位となっています。腹腔鏡手術を行う患者さんは手術前日に入院し、術後4日目に退院となります。侵襲が小さく、患者さんの負担が小さいので、入院期間が短いという利点があります。
流産手術は、地域のクリニックで流産と診断された症例に対する治療も受け入れているため、件数が多くなっています。
また、出産は186件でした。回旋異常、遷延分娩、胎児仮死等が見られた場合に緊急帝王切開になりました。選択的帝王切開は、帝王切開の既往のある患者さんや児頭骨盤不均衡、骨盤位の患者さんの場合に行われます。

眼科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入
する場合)(その他)
277 0.03 0.72 0.0% 75.2
K279 硝子体切除術

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
最も多い手術は、白内障に対する水晶体再建術です。白内障とは眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁り、視界が白っぽくかすみ、視力が低下する病気です。加齢に伴い、発生率が高くなります。放置しなければ失明する病気ではありませんが、発症すると手術をする以外に治す手段はありません。手術は局所麻酔で、短時間で済むので、患者さんのご希望により、日帰り、または1泊2日の入院としています。

内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 168 0.4 1.2 0.0% 66.9
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 18 0.1 2.2 0.0% 66.9
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 13 26.3 27.8 69.2% 85.8
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 12 1.0 8.5 0.0% 61.3
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 10 3.1 17.3 0.0% 82.9

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
最も多く行われた手術は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。当院の内視鏡センターでは、上部、下部を合わせて、年間約5500件の内視鏡検査を行っています。下部消化管内視鏡検査で大腸ポリープが見つかった場合は、検査から治療に切り替えてポリープ切除を行います。高齢の患者さんも多いため、安全確保のため1泊入院することがあります。
第3位の胃瘻(ろう)造設術とは、口から食事をとるのが困難な方に対し、胃にチューブで直接栄養を送り込むための穴をつくる手術です。患者さんの苦痛や介護者の負担が少ないという利点があります。口から栄養がとれるようになったら、胃瘻を除去することもできます。
第4位の内視鏡的乳頭切開術、第5位の胆道ステント留置術は、いずれも内視鏡を使って行う治療です。内視鏡的乳頭切開術では、主に胆管結石の摘出を行いますが、結石が大きい場合は結石を破砕する手技を追加することがあります。胆道ステント留置術は、胆道の狭窄部分にステントチューブを設置し、胆汁の流れをよくする治療法です。

循環器内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術
(その他)
45 1.6 1.5 0.0% 73.2
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 18 5.4 13.0 11.1% 79.7
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 17 0.9 1.0 0.0% 74.1
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 14 2.6 2.5 0.0% 78.1
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)

<定義>

集計対象:当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者
入院後24時間以内に死亡した患者・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
1回の入院中に行った最も手技料の高い手術を対象として集計します。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。
転院率とは、同じ手術を行った全患者さんのうち、診療所や他の病院に転院した患者さんの割合です。

<解説>
年齢とともに血管は固くなり、もろくなり、その内面は狭くなり、血液の流れは制限されます。これを動脈硬化と言います。動脈硬化になりやすい原因として、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常症、タバコ、遺伝などが挙げられます。その結果、心臓を養う冠動脈に動脈硬化が進むと、「狭心症」と呼ばれます。四肢の血管の生じると「閉塞性動脈硬化症」と呼ばれます。冠動脈や四肢の血管は固く、細くなるので、心臓や四肢の筋肉は十分な血液を受け取れず、酸欠状態になります。冠動脈が一瞬のうちに血栓で閉塞すると心筋梗塞と呼ばれます。

狭心症に対する予定された経皮的冠動脈ステント留置術が第1位、不安定狭心症に対する緊急の経皮的冠動脈ステント留置術が第5位ですが10例未満でした。これは、腕の血管から細いカテーテルを心臓の冠動脈まで進め、狭窄部位をバルーンで拡張したり、ステントを留置する方法です。
ペースメーカー移植術(経静脈電極)が第2位です。徐脈性不整脈に対して、電気刺激を与えて必要な心臓の収縮を発生させる器械を埋め込む手術です。
第3位は、経皮的冠動脈形成術です。経皮的冠動脈ステント留置術と同様に、冠動脈の狭窄部を拡張し、修復する方法です。ほとんどの場合30分以内に終了し、入院は2泊3日です。これらの方法は、手首の動脈を主に使用するので、多くの方が手術直後から自由に歩行できます。
第4位は四肢の血管拡張術・血栓除去術です。これは、手あるいは足の血管が狭窄し、壊疽に陥った場合も、切断を可能な限り避けるため、手あるいは足の指の先の方の動脈まで拡張して血流を確保するカテーテル治療です。
当院では、これらのカテーテル治療に、365日24時間対応しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 10 0.18%
180010 敗血症 同一 11 0.19%
異なる 21 0.37%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.34%
異なる

<定義>

当院をH28年4月1日~H29年3月31日までに退院した患者のうち、最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固(DPC6桁 130100)、敗血症(DPC6桁 180010)、その他の真菌症(DPC6桁 180035)、手術・術後の合併症(DPC6桁 180040)分類された患者の、全退院患者数に対する割合を示します。入院の契機となった病名と入院中の主な治療目的の病名が同一の場合と、異なる場合に分けて集計しています。
厚生労働省「H29年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記しています。
自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。

<解説>
播種性血管内凝固症候群は、さまざまな重症の基礎疾患により、全身の血管内で血栓ができる病態です。敗血症は細菌が血液中に増殖することにより全身に炎症を起こす病気です。尿路感染症、腹膜炎、褥瘡感染などが原因になり、悪性疾患や糖尿病、肝・腎疾患などの基礎疾患があると発症の危険度が高くなります。
平成27年度の全DPC対象病院における発症率は播種性血管内凝固0.17%、敗血症0.58%であり、当院における発症率とほぼ等しくなっています。
また、「同一性」とは、入院の契機である疾患と入院中の主な治療目的の疾患(DPC病名)が同一か否かということです。播種性血管内凝固症候群に分類された全症例において、DPC病名と入院契機の傷病名が異なることから、入院契機である基礎疾患を原因として播種性血管内凝固に至ったと思われます。敗血症では、DPC病名と入院契機の傷病名が同一である症例が11例、異なる症例が21例であり、敗血症の治療を目的とした入院よりも、入院後に全身状態が悪化し、敗血症を発症した症例がやや多くみられました。
その他の真菌感染症に分類された症例は1例だけで、全国平均0.045%と比較して極めて低い発症率でした。
手術・処置などの合併症には、術後の創部感染や出血、縫合不全などがあります。一定の確率で起こり得るものであり、完全になくすことはできませんが、全国平均0.72%と比較して低い発症率でした。起こり得る合併症に関しては、事前に十分に説明をし、発症が最小限になるように努めています。

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