練馬総合病院

練馬総合病院について

練馬総合病院について

令和6年度 公益財団法人東京都医療保健協会 練馬総合病院 病院指標・医療の質指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベル「中」以上の手術を実施した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

病院指標

<全項目共通定義>

集計対象:2024年6月1日~2025年5月31日の1年間の退院患者が対象です。
昨年は2024年6月に診療報酬改定が行われた為、集計期間が例年と違い年度単位ではありません。
入院後24時間以内死亡、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「令和7年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記します。集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 35 240 405 550 613 731 1262 1465 609

<解説>
本データは、当院を2024年6月1日~2025年5月31日までに退院した患者を、年齢階級別で分けたものです。
集計を見ていただいて分かる通り、当院は地域医療を担う中核的病院として幅広い年齢の方に医療を提供しております。
最も多いのは80歳台の患者さんで、2番目に多いのは70歳台、3番目に多いのは60歳台と続きます。
練馬区の65歳以上の高齢者人口は2025年9月1日現在16万人を超えており、今後もさらに高齢化が進んでいくと考えられます。
当院は現在も60歳台以上の患者が入院患者の約7割を占めており、高齢者の受入体制を構築できています。
例えば、入院中のリハビリテーションはもちろん、地域連携室にて、転院あるいは施設のご紹介、自宅へ戻るための在宅医療のご紹介や、2024年5月に開設した入退院支援室にて看護師が入院から退院まで切れ目のない支援を実施し患者さんの療養生活を総合的に支援しています。
なお、当院には小児科の入院施設がないため、9歳以下の入院患者が極端に少ないですが、
外来・救急診療においては小児の診察、予防接種等も実施しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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<定義>
診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と提供した医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
DPCコード:上記診断群分類を表す符号です。
転院率とは、同じDPCコードに分類される全患者のうち、診療所や他の病院に転院した患者の割合です。

集計対象:2024年6月1日~2025年5月31日の1年間の退院患者が対象です。入院後24時間以内死亡、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。厚生労働省「令和7年の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記します。集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 138 2.21 2.57 0.00% 69.28
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 109 24.83 20.78 16.51% 87.84
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 処置2なし 69 19.96 16.40 8.70% 84.97
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 59 21.97 13.66 13.56% 76.73
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石,胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 定義副傷病なし 44 6.48 8.88 2.27% 78.00

<解説>
1位は大腸ポリープ等の良性疾患の切除術による入院でした。なお、定義には小腸の良性疾患も含まれていますが、当院では大腸の良性疾患の切除のみ行っています。誤嚥性肺炎、市中肺炎、尿路感染症、総胆管結石と続き、内科系疾患に幅広く対応しています。肺炎治療では、患者の状態に応じ、呼吸器疾患を専門とする医師と連携し、再発予防、リハビリテーションを含め多職種で診療しています。腎臓または尿路の感染症は泌尿器科と連携し、大腸ポリープや総胆管結石は内視鏡的治療をすることが多いですが、外科的治療が必要な場合には外科と連携し診療しています。
また、肺炎や尿路感染症ではリハビリのため転院を要することがあり、転院調整に時間がかかることがあります。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 処置なしまたは心臓カテーテル法による諸検査等を伴うもの 117 3.38 4.18 0.00% 75.09
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査と血管内超音波検査等を伴うもの 84 3.01 3.27 0.00% 72.49
050130xx9900x0 心不全 手術なし 55 21.98 17.33 9.09% 86.82
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査を伴うもの 33 3.45 3.07 3.03% 74.30
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 処置なしまたは心臓カテーテル法による諸検査等を伴うもの 15 11.33 9.59 0.00% 80.87

<解説>
循環器内科では心臓や血管に関する疾患を含め多岐にわたって診療を行っています。中でも、最も多いのは冠動脈が狭まることで起きる狭心症のための入院で、患者数は昨年度と比べると大幅に増加しています。次に多いのは、様々な要因により心臓の機能が低下している状態の心不全の治療のための入院です。狭心症では内服治療か血行再建をするかを評価するため、心不全ではその要因を探るため、心臓疾患の評価のための標準的な検査である心臓カテーテル検査を実施することが多いです。検査結果に応じて、経皮的冠動脈形成術等の血行を再建する手術をすることもあります。狭心症の診断および治療のための検査入院は平均3日、心不全治療のための入院は21日前後です。心不全では、症例によってはADLや栄養状態の回復などに時間がかかることもありやや長い場合もあります。
5位の徐脈性不整脈は1分間の心拍数が50回未満になる状態でめまいや失神などの症状を引き起こします。薬での治療も行いますが、適応のある方にはペースメーカー移植術を行うこともあります。
循環器疾患に限らず、ジェネラリストとして幅広い診療に心がけています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 176 2.24 2.57 0.57% 73.26
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 鼠径ヘルニア手術 111 2.28 4.54 0.90% 67.59
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術 38 5.76 7.05 0.00% 62.39
060130xx9900xx 食道,胃,十二指腸,他腸の良性疾患 手術なし 31 3.48 7.67 0.00% 80.13
060100xx99xxxx 大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 手術なし 30 2.00 2.95 0.00% 80.10

<解説>
1位は大腸ポリープ等の大腸の良性疾患の切除術の為の入院です。下部消化管内視鏡検査にて大腸ポリープが診断された場合、患者から同意を得られている時には同時にポリープを切除し、安全確保の為一泊入院することがあります。また、当日内視鏡的治療ができない患者は、後日再度内視鏡を用いて切除します。2位は鼠径ヘルニアに対する手術の為の入院です。0泊、一泊等の短期間入院によるヘルニア根治術や腹腔鏡下ヘルニア根治術に対応しています。3位は胆のう炎や胆のう結石症に対する、腹腔鏡を用いた手術の為の入院です。総胆管結石を有する患者の場合は、内視鏡治療により総胆管結石を採石後に、手術をする場合があります。治療には腹腔鏡を用いた手術のほか、抗生剤による治療があり、炎症の強さなど患者の状態によって判断します。腹腔鏡下手術は開腹術に比べ手術創が小さく、術後の痛みも少なく回復が早い事が特徴です。4位は多くは下血や血便等の下部消化管出血精査の為の入院です。5位は大腸ポリープ等の大腸の良性疾患の精査の為の入院です。病状により日帰りで検査を受けることもできますが、検査前後の食事制限や安静のため入院することがあります。
当院の外科的疾患に対する標準的治療はクリニカルパスを使用する場合が多いため平均在院日数が短いことが特徴の一つです。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 119 31.56 25.29 57.14% 84.58
160690xx02xxxx 胸椎,腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 経皮的椎体形成術 110 18.99 19.46 30.00% 82.56
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤,不安定椎 脊椎固定術,椎弓切除術,椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む) 前方椎体固定等 処置2なし 46 18.83 19.60 4.35% 74.09
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 40 25.18 21.38 2.50% 76.00
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕,下腿,手舟状骨等 30 3.27 5.95 0.00% 64.93

<解説>
整形外科では一般的な外傷による骨折や、骨粗鬆症に伴う股関節・大腿骨骨折の治療の他、脊椎脊髄の専門医、人工関節の専門医による治療を多く行っております。また、科の特色としてスポーツ外来や脊椎診療の専門外来も行っています。
例年通り股関節・大腿骨の骨折が一番多い症例となっています。折れた骨を正常な位置に戻しプレートまたは髄内釘で固定する「大腿骨骨折観血的手術」および折れた骨頭を人工の骨頭に置換させる「人工骨頭挿入術」の為の入院です。
2位は骨粗鬆症などによる胸椎・腰椎の骨折に対し、椎体にセメントを入れ固定する「経皮的椎体形成術」を行う為の入院です。3位は椎間板の変性でおきる腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症といった脊椎背髄疾患の手術の為の入院です。多くは「後方椎体固定術」といって、腰椎の後方から椎間板を取り除き、そこに自家骨や人工骨を挿入する手術を行っています。その他にも、椎弓の一部を切除し、脊髄の圧迫を解除する「椎弓形成術」なども行っています。
4位は変形性膝関節症に対する「膝の人工関節手術」の為の入院です。変形した関節部を金属でできた人工関節に置き換える手術です。両側同時手術も実施されています。術後にリハビリを行います。
5位は前腕の骨折に対する「前腕骨折観血的手術」のための入院です。大腿骨と同じく骨折部位をプレートまたは髄内釘で固定します。
1位で転院率が高いですが、要因として平均年齢が高く、自宅へ戻る前に回復期リハビリテーション病院で治療する患者が多い為です。また、平均在院日数が全国平均より長くなっていますが、これはリハビリテーション病院のベッドが空くまでの転院待ち、退院後の状態に合わせた自宅の改修、装具の作成等に時間がかかる為です。

※整形外科は労災や事故による入院も多く受け入れていますがここではDPCデータという条件付きの集計値を掲載しているため、除外されています。その為、実際の入院数とは異なります。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx03xxxx 上部尿路結石 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 127 1.03 2.40 0.00% 55.11
11012xxx02xx0x 上部尿路結石 経尿道的尿路結石除去術 123 4.10 5.16 1.63% 60.17
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺針生検法 53 2.00 2.45 0.00% 72.00
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 43 6.37 6.81 2.33% 78.56
110420xx02xxxx 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 34 2.47 4.07 0.00% 69.26

<解説>
1位、2位は尿路結石の手術のための入院です。1位はESWLと呼ばれる手術です。体外から結石に向けて衝撃波を照射し、結石を細かく破砕する治療法です。2位はTULと呼ばれる手術です。尿道から内視鏡を挿入し、腎臓や尿管にできた結石をレーザー等で破砕し摘出します。尿路結石の件数が多いことは当院泌尿器科の特徴です。
3位は前立腺針生検のための入院です。前立腺癌の確定診断のための検査です。結果により手術や薬物療法など、その後の治療方針を決定します。
4位は膀胱癌の手術のための入院です。尿道から膀胱に内視鏡を挿入して癌を切除する内視鏡手術です。
5位は尿管狭窄に対する、尿管ステント留置術や尿管拡張術のための入院です。尿道から内視鏡を挿入し、狭窄している尿管を拡張し、尿の通過障害を改善させるための入院です。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍(子宮筋腫等に対する腹腔鏡下子宮全摘術等) 361 5.35 5.88 0.00% 44.33
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍(皮様のう腫等に対する腹腔鏡下卵巣部分切除術等) 113 4.11 5.97 0.00% 37.82
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 85 1.24 2.72 0.00% 40.20
120100xx01xxxx 子宮内膜症(子宮内膜症性のう胞に対する腹腔鏡下卵巣のう腫切除術等、子宮腺筋症に対する腹腔鏡下子宮全摘術) 75 5.05 6.69 0.00% 39.21
120090xx97xxxx 骨盤臓器脱 手術あり 73 6.00 7.74 0.00% 72.48

<解説>
1位は子宮筋腫等を除去するために腹部に小さな穴を開け、腹腔鏡を入れて中の様子を確認しながら、子宮を全摘出する手術の為の入院です。この疾患での入院は361名で2023年度333名、2022年度266件、2021年度203名、2020年度149名と比べて年々増加しています。大きな子宮筋腫でも積極的に内視鏡で行っています。
2位は卵巣良性腫瘍に対して卵巣部分切除目的とした入院です。いずれも平均在院日数は全国平均と比べて早期に退院しています。日帰り手術や2mmの細径腹腔鏡下手術や、体表に傷のない、vNOTES手術を多数導入している事が一因と考えられます。
3位は主に子宮内膜ポリープに対して子宮鏡手術をするための入院です。ほとんどの症例で日帰り手術が可能です。
4位は子宮内膜症の手術による入院です。子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外の場所で発育・増殖する病気で、月経痛・下腹痛等の症状があります。癒着の強い症例での内視鏡手術が可能です。
5位は骨盤臓器脱と言って子宮、膀胱、直腸などの骨盤内の臓器を支える組織が緩み、それらが骨盤内から脱出することで違和感や排尿のトラブルが生じる病気に対して、手術する為の入院です。傷が小さく回復が早く再発が少ない為、県外からも多くの患者さんが当院で手術を受けに来られます。
2024年10月には「婦人科低侵襲手術センター」を立ち上げ、女性特有の疾患に対し、身体への負担が少ない低侵襲手術を中心とした最先端医療を提供しています。内視鏡手術の専門のトレーニングを得たエキスパートが手術を統括しており、良性疾患から一部の悪性疾患まで幅広い疾患に対応しています。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 蜂窩織炎等 処置なし 32 13.34 12.98 3.13% 70.56
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 18 8.44 9.33 5.56% 68.17
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし 6.92
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)等 処置1なし 3.77
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 5.63

<解説>
1位は蜂窩織炎や丹毒の治療の為の入院です。蜂窩織炎や丹毒は、皮膚の傷などから細菌が侵入することで生じる感染症です。蜂窩織炎は皮膚の深い部分で感染が起きるのに対し、丹毒は皮膚の浅い部分で感染が起きます。2位は水痘・帯状疱疹ウイルスにより生じる帯状疱疹の治療のための入院です。1、2位の症例ともに、外来治療もしますが、症状が強く入院治療が望ましい場合は入院治療します。
3位は皮膚の悪性腫瘍、4位は皮膚の良性新生物、5位はその他の新生物の切除の為の入院です。小さいものは外来日帰り手術も可能ですが、腫瘍の大きさや部位により入院手術を行います。新生物とは皮膚や皮下組織にできた悪性でない腫瘍や腫瘤(できもの)のことです。
当院皮膚科では、皮膚に生じるすべての疾患に対応します。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障,水晶体の疾患 手術あり 片眼 254 1.60 2.49 0.00% 75.81
020110xx97xxx1 白内障,水晶体の疾患 手術あり 両眼 41 4.02 4.29 0.00% 76.95

<解説>
白内障に対する水晶体再建術による入院がほとんどを占めます。手術は局所麻酔で、短時間で済むため、患者の希望により日帰りまたは1泊2日の入院としています。日帰りの場合、手術日翌日に眼科外来を受診していただきます。1泊2日の場合、入院当日に手術し、翌日退院となります。また、希望により3泊4日、4泊5日で両眼行うことも可能です。高齢・全身疾患のある患者には、入院をお勧めしています。平均在院日数は全国平均より短く、早期に退院しています。
その外、当院には糖尿病センターが設置されており、糖尿病症例が多く、眼科、内科の連携を密に行いながら、糖尿病の治療を包括的に行っております。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞に対するエダラボン治療 リハビリ 73 19.12 16.89 31.51% 74.96
010060xx99x20x 脳梗塞に対するリハビリ 38 20.89 16.94 31.58% 78.11
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 21 20.05 18.68 47.62% 68.29
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 処置2なし 定義副傷病なし 16 15.44 11.90 12.50% 78.19
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 処置2なし 定義副傷病なし 16 9.75 9.83 0.00% 80.88

<解説>
脳神経外科で最も多い症例は脳梗塞でした。続いて非外傷性の脳内出血、非外傷性の急性硬膜下血腫、頭部外傷となります。
当院では2024年4月より脳神経外科の診療体制を刷新しました。手術を再開し、脳卒中症例も積極的に受け入れております。
診療科のご案内にて詳細な診療内容を掲載しておりますのでご覧ください。

<定義>
診断群分類:診断群分類とは、患者の病名と提供した医療行為等の組み合わせにより、様々な状態の患者を分類するものです。
DPCコード:上記診断群分類を表す符号です。
JCS:Japan Coma Scaleを指し、日本で主に使用される意識障害の程度を分類するものです。数字が大きいほど、重症を表します。
発症前Rankin Scale:発症前の状態を分類するものです。数字が大きいほど、症状・障害が重いことを表します。0は「まったく症候がない」、1は「症候はあっても明らかな障害はない:日常の勤めや活動は行える」、2は「自覚症状および他覚徴候はあるが、発症以前から行っていた仕事や活動に制限はない状態である」ことを表します。
転院率とは、同じDPCコードに分類される全患者のうち、診療所や他の病院に転院した患者の割合です。
集計対象:2024年6月1日~2025年5月31の1年間の退院患者が対象です。入院後24時間以内死亡、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。厚生労働省「令和7年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記します。集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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<定義>
胃癌・乳癌・肺癌は治療前、大腸癌・肝癌は術後もしくは治療前の情報をもとに病期分類します。
Stage「0」は集計対象外です。Stage 0とは、癌細胞が粘膜内(上皮細胞内)に留まっている場合です。

病期分類(初発) 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 14 12 1 8
大腸癌 17 36 20 24 10 1 8
乳癌 17 12 1 8
肺癌
肝癌

病期分類基準(※) 1:UICC病期分類  2:癌取り扱い規約

<解説>
当院の特徴:患者数が10人未満の場合は「-」と表記していますが、当院では5大癌すべての治療を行っています。

5大癌の疾患別症例数は、胃癌41件(20%)、大腸癌116件(57%)、乳癌35件(17%)、肺癌6件(3%)、肝癌6件(3%)、計204件です。大腸癌が最も多く、当院での5大癌症例のうち半数以上を占めており、次いで胃癌、乳癌です。2023年度は大腸癌105件、乳癌23件、癌の総数は192件でしたので、これらの癌は著明に増加しています。病期分類別症例数は、StageⅠ51件、StageⅡ54件、StageⅢ28件、StageⅣ38件、再発16件です。StageⅠ、Ⅱが多く、早期発見例が多くみられました。病期別の治療は、大腸癌はStageⅠでは内視鏡を用いた切除、StageⅡ、Ⅲでは腹腔鏡下手術が主体の外科的根治手術、すでに他臓器転移を伴うStageⅣであっても化学療法や外科的手術を積極的に行い、患者のQOLを高めています。他の癌もそれぞれの疾患、Stageに応じて適切な診療を行っています。また、患者や家族の意思決定支援を積極的に行い、進行・再発症例にはACPを実践する症例が増えています。
当院の特徴は地域に根ざした病院であり高齢者の割合が多く占めています。大腸癌一次検診である便潜血検査で陽性者には二次検診である大腸内視鏡検査の重要性を地域に広めてまいりました。また、地域医療機関と連携を強化し、便潜血陽性患者を積極的に受け入れています。当院は昨年、1709件の大腸内視鏡検査を実施しました。一定の頻度で大腸ポリープが診断され、積極的に治療を実施しています。一方、練馬区癌検診も積極的に行っています。胃癌検診は練馬区内54施設、乳癌検診は11施設で実施されています。昨年、練馬区癌検診として575件の胃癌検診(胃内視鏡検査)、および897件の乳癌検診(マンモグラフィー)を実施しました。
当院では練馬区癌検診、人間ドックや企業検診など一次検診や二次検診を積極的に行い、早期発見、早期治療につながるように取り組んでいます。
今後も5大癌の検診、治療を積極的に行います。

用語の説明:「5大癌」とは、現在、日本で発症数が多い5つの癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)です。
「病期分類」とは、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節転移の有無と拡がり、③遠隔転移の有無の3つの要素によって、癌の進行度(Stage)を分類したものです。
StageⅠは、癌の浸潤(広がり)が筋肉の層までで留まり、リンパ節転移がないものです。
StageⅡは、リンパ節転移はないが、筋肉の層を超えて浸潤しているものです。
StageⅢは、癌が浸潤し、リンパ節転移もみられるものです。
StageⅣは、癌の原発部位を超えて、離れた他の臓器へ転移しているものです。

「初発」とは、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合です。
「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が終了した後、再度、自施設で患者を診療した場合や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合です。初回治療後に当院に入院診療・治療する患者も含みます。
「不明」とは、病期分類を定できない場合です。治療前の検査入院中に検査結果が出なかった場合等です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 14 7.07 52.14
中等症 56 13.46 78.66
重症 18 23.22 87.11
超重症
不明

※患者数10人未満の場合は「-」と記載します(定義参照)

<解説>
前年度に比べ中等症患者は患者数が減少しましたが、軽症患者と重症患者は増加しています(前年度参考:軽症10件未満、中等症64件、重症12件)。公表対象外ですが、超重症患者も受け入れています。
平均在院日数は、中等症と重症ともに前年度より短縮しています。
基礎疾患がある方や年齢が上がるにつれて重症化しやすい傾向があります。
また、当院は呼吸器疾患を専門分野とする医師のもと、患者の状態に応じ呼吸器ケアチームが連携して治療する体制があります。

<定義>
市中肺炎:病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。 院内での発症は含みません。
重症度:年齢・性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無、収縮期血圧等の身体所見に基づき、厚生労働省「令和7年度病院情報の公表の集計条件等について」の重症度分類に従って分類します。
なお、2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、当集計についても18歳以上の患者を対象としています。

集計対象: 2024年6月1日~2025年5月31日の1年間の退院患者のうち、肺炎をきっかけに入院し、その治療に最も医療資源を投入した患者です。ただし、ウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎等は除きます。
入院後24時間以内死亡、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「令和7年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数10人未満の場合は「-」と記載します
集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 144 25.56 77.81 32.10%
その他 18 17.22 76.06 4.32%

<解説>
脳梗塞発症後3日以内の患者が多い傾向は変わりません。その他とは、発症後4日以上経過した患者です。脳梗塞で入院した患者のうち、半数以上は救急搬送による入院です。
当院は令和6年4月より脳神経外科医を増員し脳血管疾患の診療体制を整えており、手術やカテーテル治療、血栓溶解薬など、適切な治療を提供します。
また、当院での治療により症状が落ち着いた後は、運動機能障害等を克服する目的でリハビリテーション専門病院へ転院することもあります。

<定義>
ICD10:疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)と呼ばれる疾病の分類です。異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較するため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成しています。※1。

集計対象:2024年6月1日~2025年5月31日の1年間の退院患者のうち、最も医療資源を投入した傷病名のICD10をI63$に分類した患者が対象です。
入院後24時間以内死亡・自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。
厚生労働省「令和7年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記します。
集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

※1厚生労働省ホームページ 統計情報・白書 > 各種統計調査結果 > 統計情報をご利用の方へ > 「疾病、傷害及び死因の統計分類」より引用

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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<定義>
1回の入院中の最も手技料が高い手術を対象として集計します。術前日数とは、入院から手術日までの日数、術後日数は手術日から退院までの日数ですが、いずれも、手術日当日は含みません。転院率とは、同じ手術をした全患者のうち、診療所や他の病院に転院した患者の割合です。集計対象:2024年6月1日~2025年5月31日の1年間の退院患者が対象です。入院後24時間以内死亡、自費診療・労災・自賠等の医科保険以外の保険を使用した患者は対象外です。厚生労働省「令和7年度の病院情報の公表の集計条件等について」に従い、患者数が10人未満の場合は「-」と表記します。集計期間内に同一患者が複数回入退院した場合、延べ数とします。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 178 0.22 1.15 1.12% 73.85
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 64 0.94 3.80 0.00% 63.44
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 59 0.10 1.34 0.00% 66.51
K6335 鼠径ヘルニア手術 56 0.25 1.09 1.79% 68.86
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 37 8.35 18.16 10.81% 79.11

<解説>
最も多く行った手術は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術でした。当院では上部、下部を合わせて、年間約5700件の内視鏡検査を行っています。下部消化管内視鏡検査で大腸ポリープが見つかった場合は、患者の了解を得て、引き続き、ポリープを切除します。
2位は腹腔鏡下胆嚢摘出術でした。胆嚢結石症や胆嚢炎の治療を目的とした手術です。3位、4位は鼠径ヘルニア(3位は腹腔鏡下手術、4位は従来の前方アプローチ)の治療を目的とした手術でした。5位は大腸癌の治療を目的とした腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術でした。手術前に禁食が必要な方が多く、人工肛門を造設した方は装具交換等のセルフケアの習熟に時間を要することがあり、在院日数が長くなります。
当院は腹腔鏡下手術に注力しています。胆石症、虫垂炎、大腸癌、胃癌、ヘルニアに対する手術は、術前検査により腹腔鏡下手術の適応を判断しています。腹腔鏡下手術は開腹手術と比較して手術侵襲が小さいため、術後の痛みが少なく、回復が早いなどの特徴があります。術後、早期に離床し、食事摂取開始時期は早く、術後早期退院を目指すことが可能です。また、術後の傷も目立ちません。炎症の程度や癌の進行など、病状により従来の開腹手術が有用な場合があり、事前にカンファレンスにて充分検討します。また、標準的な治療に対しては従来からクリニカルパスを使用し、術後の平均在院日数は短期間です。腹腔鏡下手術は、先に述べたように利点の多い治療ですが、安全に施行するためには技術が必要です。当院では経験豊富な医師が担当し、手術中に腹腔鏡下手術が困難であると判断した場合には、安全性を優先し、速やかに開腹手術に移行します。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K142-4 経皮的椎体形成術 112 3.90 14.26 29.46% 82.61
K0461 骨折観血的手術(大腿、上腕) 77 2.90 23.09 50.65% 81.75
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 72 2.42 13.40 15.28% 67.13
K0811 人工骨頭挿入術(股) 63 4.62 26.87 55.56% 83.25
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 55 3.76 19.00 10.91% 74.65

<解説>
最も多く行った手術は経皮的椎体形成術です。骨折によって潰れた椎体に背中から針でセメント注入し痛みを取る低侵襲な手術です。
2位は折れた骨を正常な位置に戻しプレートまたは髄内釘で固定する骨折観血的手術です。部位は昨年度と変わらず大腿が最も多く、次いで上腕です。骨折観血的手術は同じ手術でも複数の部位が含まれているため、在院日数や転院率にばらつきがあります。
3位と5位は脊椎手術です。3位の椎弓形成術は圧迫された神経を開放する手術です。頚椎・腰椎共に手術を行っております。5位の後方椎体固定術は腰椎の後方から椎間板を取り除き、そこに自家骨や人工骨を挿入する手術を行っています。部位は腰椎が多くをしめています。2021年度より脊椎背髄の専門医が入職した事により多くの脊椎背髄手術が行えるようになりました。また、さらに専門的な診療を行うために2024年11月に脊椎脊髄センターを開設いたしました。
4位は人工骨頭挿入術(股)です。折れた骨頭を人工の骨頭に入れ替える方法です。人工骨頭挿入術(股)のほとんどは大腿骨頚部骨折であり、高齢の患者さんが転倒して骨折し、救急車で来院されることが多いです。
当院は、大腿骨頚部骨折の患者さんが当院退院後もリハビリテーションを継続し、日常生活動作を向上するために、地域のリハビリテーション病院と連携し、地域連携パスを運用しています。そのため、転院率が高くなっています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 128 0.17 0.38 0.00% 55.27
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 125 1.14 2.53 1.60% 60.60
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 63 0.41 3.73 0.00% 69.05
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 44 1.11 5.50 2.27% 78.32
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 20 2.10 6.55 5.00% 75.05

<解説>
最も多く行った手術は、体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)でした。2位は経尿道的尿路結石除去術(TUL)です。どちらも尿路結石に対する治療です。ESWLは体外から結石に向けて衝撃波を照射し、結石を細かく破砕する治療です。無麻酔で行う手術のため日帰り治療が可能です。TULは内視鏡を尿道から挿入し、結石を破砕し摘出する手術です。ESWLよりも治療の確実性は高いですが、全身麻酔または腰椎麻酔下で行う手術の為、ESWLに比べて在院日数は長くなります。どちらの治療法が適しているかは、結石の位置や大きさから判断し、決定します。尿路結石症の手術数が多いことは、当院泌尿器科の特徴です。
3位は経尿道的尿管ステント留置術です。内視鏡を尿道から尿管へ挿入し、尿管ステントという管を用いて尿管を広げ尿の通過障害を改善させる治療です。腎機能障害や感染症、疼痛の改善等を目的とするため、緊急で施行することも多い手術です。
4位の膀胱悪性腫瘍手術は膀胱癌に対する手術です。内視鏡を尿道から膀胱へ挿入し、腫瘍を電気メスで切除する手術です。当院は膀胱のほか、腎臓や尿管、前立腺の悪性腫瘍の手術も行っており、開腹手術と比べ侵襲の少ない腹腔鏡下手術にも対応しています。
5位の経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(CVP)は前立腺肥大症に対する手術です。内視鏡を尿道から挿入し、肥大した前立腺組織へレーザーを照射し、前立腺を蒸散(蒸発)させながら切除し、尿道を広げ尿の通過障害を改善させる治療です。従来の前立腺肥大症に対する手術よりも出血が少なく済み、安全性が高い治療です。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 267 1.07 3.52 0.00% 49.10
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 156 0.85 2.46 0.00% 37.06
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 127 0.99 3.50 0.00% 36.71
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用) 85 0.02 0.25 0.00% 40.25
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 70 1.14 4.06 0.00% 71.49

<解説>
婦人科の手術件数は2024年度899件実施しており、年々増加しています。
(2019年度婦人科手術件数328件 2020年度418件 2021度499件 2022年度653件 2023年度775件)
当科ではほとんどの婦人科良性疾患に対して腹腔鏡手術を適応する事が可能です。
上位3位は全て腹腔鏡による手術です。腹腔鏡手術は開腹手術に比べて侵襲が少なく、入院期間が短いという利点があります。また、腹腔鏡手術はお腹を開く必要がないことから、腸管が外気にさらされることがなく、術後癒着は皆無で腸閉塞などの術後合併症が発生する率が低いとされています。なお、2023年10月からはお腹を切らない腹腔鏡手術、「経腟的腹腔鏡下手術」を開始しています。通常腹腔鏡手術は腹部に小さな穴を開け、腹腔鏡を入れて中の様子を確認しながら手術を行います。しかし経腟的腹腔鏡下手術は、腟から挿入する事で、腹部に傷跡が残らず、従来の腹腔鏡よりも術後の痛みが少なく、入院期間もさらに短くなり、患者さんの負担を大幅に軽減する事が可能です。全ての患者さんが対象になるわけではないですが、卵巣のう腫や子宮筋腫の手術に取り入れています。
4位は子宮内膜ポリープ切除術です。侵襲性の低い子宮鏡下手術です。ほとんどが日帰りです。バイポーラ電極を用いて体に優しい生理食塩水(電解質)を使いながら切除できるため、安全性が高く再手術が必要になることも少ないとされています。
5位は腹腔鏡下仙骨腟固定術です。以前は脱出する臓器や損傷した骨盤支持組織に応じて開腹による仙骨腟固定術や、腟式子宮全摘手術 など多様な術式が選択されてきました。しかし近年、術後疼痛が軽く、早期離床による日常復帰が期待できる腹腔鏡下仙骨腟固定術が学会の推奨する診療ガイドラインに収載されました。当院では2020年10月1日に腹腔鏡下仙骨膣固定術の施設基準を届け出ており、以降多くの患者さんの手術を実施しています 。手術時間が短く術後再発が少ない為、患者さんに好評です。県外からも多くの患者さんが手術を受けに来られます。
2024年10月には「婦人科低侵襲手術センター」を立ち上げ、女性特有の疾患に対し、身体への負担が少ない低侵襲手術を中心とした最先端医療を提供しています。内視鏡手術の専門のトレーニングを得たエキスパートが手術を統括しており、良性疾患から一部の悪性疾患まで幅広い疾患に対応しています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 18 0.56 14.00 11.11% 78.50
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 13 10.38 16.23 15.38% 80.15
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)
K1781 脳血管内手術(1箇所)
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)

<解説>
最も多い手術は、慢性硬膜下血腫の手術でした。続いて経皮的頸動脈ステント留置術、開頭頭蓋内血腫除去術、脳血管内手術、脳動脈クリッピング術と続きます。
当院では2024年4月より脳神経外科の診療体制を刷新しました。手術を再開し、脳卒中症例も積極的に受け入れております。診療科のご案内にて詳細な診療内容を掲載しておりますのでご覧ください。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 293 0.03 0.90 0.00% 75.92
K279 硝子体切除術

<解説>

最も多い手術は、白内障に対する水晶体再建術です。白内障とは眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁り、視界が白っぽくかすみ、視力が低下する病気です。加齢に伴い、発生率が高くなります。放置すると失明するおそれがあります。発症すると手術をする以外に治す手段はありません。手術は局所麻酔で、短時間で済むので、患者の希望により片眼の場合は日帰り、または1泊2日の入院としています。3泊4日、4泊5日で両眼行うことも可能です。

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 137 0.61 1.57 1.46% 69.62
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 30 1.30 11.03 6.67% 77.10
K654 内視鏡的消化管止血術 21 1.43 14.10 9.52% 74.29
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 16 0.06 1.13 0.00% 70.75
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 13 0.46 4.92 0.00% 77.23

<解説>
内科では内視鏡を用いた治療を重点的に行っています。最も多い手術は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。下部消化管内視鏡検査で大腸ポリープが見つかった場合は、患者の了承を得て、引き続きポリープを切除します。高齢患者が多く、安全確保のため1泊入院することがあります。当院内視鏡センターでは、上部・下部を合わせて年間約5700件の内視鏡検査を実施しています。
2位の胆道ステント留置術は、胆管結石などによって胆管が閉塞した場合に、その閉塞を解除するために胆道の狭窄部分にステントチューブを設置し、胆汁の流れをよくする治療法です。3位の内視鏡的消化管止血術は消化管出血に対して行う治療です。方法はクリップや焼灼など様々で、最適な方法で止血を行います。5位の内視鏡的乳頭切開術は、総胆管結石など胆汁の流れを妨げるものを、膵液と胆汁の出口(乳頭部)を切開(拡張)し取り出す為に行う治療です。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 99 2.51 1.69 1.01% 74.61
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 33 2.30 3.55 0.00% 78.55
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 2.88 7.31 0.00% 78.13
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 11 3.73 8.55 0.00% 83.73
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)

<解説>
最も手術数が多いのは心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患に対する心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈ステント留置術・経皮的冠動脈形成術)です。経皮的冠動脈ステント留置術はステントがついたバルーンを腕の血管から心臓の冠動脈まで進め、狭窄部位をバルーンで拡張し、ステントを留置する方法です。この手術は前年度より症例数が大幅に増加しています。経皮的冠動脈形成術はステントがないバルーンで狭窄部位を拡張し修復する方法です。
3位の四肢の血管拡張術・血栓除去術は、手足の血管の狭窄をバルーンやステントで拡張する治療です。手足の冷えやしびれ、重症になると壊死にもつながる閉塞性動脈硬化症などに対して行います。
4位のペースメーカー移植術は、めまいや失神などの症状を起こす徐脈性不整脈に対して行う治療です。ペースメーカーを体内に植え込み、心筋に電気刺激を与えることで脈拍をコントロールし、心拍数を保ちます。当院では、これらのカテーテル治療に、365日24時間対応しています。また、循環器医が直接施行するわけではありませんが、循環器内科の患者さんに大腸ポリープが見つかれば内視鏡医に内視鏡的大腸ポリープ切除術を依頼し、循環器内科医が主治医として入院管理を行っています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 10 0.17%
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる

※患者数10人未満の場合は「-」と記載します(定義参照)

<定義>
当院を2024年6月1日~2025年5月31日までに退院した患者のうち、最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固症候群(DPC6桁 130100)、敗血症(DPC6桁 180010)、その他の真菌症(DPC6桁 180035)、手術・術後の合併症(DPC6桁 180040)に分類された患者の、全退院患者数に対する割合を示します。入院の契機となった病名と入院中の主な治療目的の病名が同一の場合と、異なる場合に分けて集計しています。

<解説>
・播種性血管内凝固症候群・・・さまざまな重症の基礎疾患により、全身の血管内で血栓ができる病態です。
・敗血症・・・細菌が血液中に増殖することにより全身に炎症を起こす病気です。肺炎や尿路感染症、腹膜炎などあらゆる感染症に伴い発生する可能性があります。
・その他の真菌感染症・・・真菌類の感染によって起きる病気の総称です。
・手術・処置などの合併症・・・術後の創部感染や出血、縫合不全などがあります。一定の確率で起こり得るものであり、完全になくすことはできませんが、起こり得る合併症に関しては、事前に十分に説明し、発症が最小限になるように努めています。

この指標は医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきも のとして、重篤な疾患である、播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症について、入院契機病名(DPC6桁 レベル)の同一性の有無を区別して症例数と発生率を示したものです。

医療の質指標

リスクレベル「中」以上の手術を実施した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策実施率
1,570 1,536 97.83%

<集計方法と定義>
2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数 / 肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数) ×100

<解説>
当院の計測結果は 97.83%でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は89.86%、2024年6月-9月は89.69%)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1,104 789 71.47%

<集計方法と定義>
2024年6月1日から2025年5月31日までに入院・外来で細菌培養同定検査(血液)を実施した患者を対象としています。

集計値は次の式で算出した値です。
(血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数 / 血液培養オーダー日数) ×100

<解説>
当院の計測結果は71.47%でした。
昨年度(2023年度は95.84%)に比べて低い数値ですが、この原因となったのが血液培養ボトルの供給制限です。2025年7月より、日本ベクトン・ディッキンソン株式会社による「BDバクテック血液培養ボトル」の供給量が50%減少しました。
これによりボトルの供給量が制限され7月-10月にかけて緊急避難的処置として血液培養検体採取を1セットと制限せざるを得ない状態でした。(ただし、敗血症性ショック、細菌性心内膜炎等、重症感染症を疑う患者さんについては従来通り2セットで実施していました。)
その為、数値が低い状態となっています。11月以降は制限が解除され従来通り「原則2セット」で実施しています。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果は2024年4月-5月は81.14%、2024年6月-9月は70.67%でした。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
351 275 78.35%

<集計方法と定義>
2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数 /  広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数) ×100

<解説>
当院の計測結果は78.35‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は74.43%、2024年6月-9月は76.59%)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

転倒・転落発生率

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
59,548 188 3.16‰

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(転倒・転落の発生件数 / 入院患者延べ数) ×1000

<解説>
当院の計測結果は3.16‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は3.48‰、2024年6月-9月は3.17‰)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

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退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
59,548 3 0.05‰

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数 /退院患者の在院日数の総和) ×1000

<解説>
当院の計測結果は0.05‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は0.13‰、2024年6月-9月は0.13‰)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

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全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
2,354 2,278 96.77%

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数 / 全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数) ×100

<解説>
当院の計測結果は96.77‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は85.03%、2024年6月-9月は92.85%)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

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退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
58,230 86 0.15%

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(除外条件に該当する患者を除いた褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の新規発生患者数 /(除外条件に該当する患者を除いた)退院患者の在院日数の総和 ×100

【除外条件(分母)】
①同一日に入院及び退院した患者
②入院時に既に褥瘡(d1,d2,D3,D4,D5,DTI,U)いずれかの褥瘡保有が記録されていた患者

<解説>
当院の計測結果は0.15‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度紙上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は0.15%、2024年6月-9月は0.14%)ほぼ同等の計測結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

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65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3,601 3,532 98.08%

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数/65歳以上の退院患者数×100

<解説>
当院の計測結果は3.00‰でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較しても(2024年4月-5月は86.98%、2024年6月-9月は81.45%)良好な結果となりました。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

身体的拘束の実施率

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退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
59,548 11,798 19.81%

<集計方法と定義>
2024年6月1日以降に入院し、2024年6月1日から2025年5月31日までの期間に退院し、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。ただし、入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外とする。

集計値は次の式で算出した値です。
(分母のうち、身体拘束日数の総和 / 退院患者の在院日数の総和) ×100

<解説>
当院の計測結果は19.81%でした。
同様の期間ではありませんが、2024年度上半期医療の質可視化プロジェクトが出している同規模病院の計測結果と比較して(2024年4月-5月は11.58%、2024年6月-9月は8.57%)計測値は高いですが、院内の身体拘束最小化チームの活動により、計測を始めた当初の25.34%(2024年6月)に比べ有意に改善しています。

<参考資料>
厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業
2024年度 医療の質可視化プロジェクト – 医療の質向上のための体制整備事業

更新履歴

2025.9.25

令和6年度 練馬総合病院 病院情報を公表しました。

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