院内医療事故調査の指針 第3版 事故発生時の適切な対応が時系列でわかる 適切に判断、対応するために
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書籍名 | 院内医療事故調査の指針 第3版 事故発生時の適切な対応が時系列でわかる 適切に判断、対応するために |
著者名 | 飯田 修平/編著 「医療事故発生後の院内調査の在り方と方法に関する研究」グループ 著 |
出版社名 | メディカ出版 |
発行年月 | 2023年10月 |
ISBNコード | 978-4-8404-8219-6 |
目次 | 【第1章】医療事故調査に関する検討(飯田修平) 【第2章】医療法・医療法施行規則改正に伴う医療事故調査制度改正への対応(飯田修平・小谷野圭子) 【第3章】本指針の対象(長谷川友紀) 【第4章】用語の定義(飯田修平・小谷野圭子) 【第5章】医療事故調査・支援センターへの報告はどうするか?(飯田修平) 【第6章】事故調査の概要(藤田 茂) 【第7章】事故発生直後および24時間以内の対応(藤田 茂) 【第8章】院内事故調査委員会の設置(藤田 茂) 【第9章】事情聴取(永井庸次・藤田 茂) 【第10章】原因分析(永井庸次・飯田修平) 【第11章】対策立案、改善、評価(永井庸次・飯田修平) 【第12章】診療記録の整備(永井庸次) 【第13章】事故報告書の作成(安藤敦子) 【第14章】遺族への対応(安藤敦子) 【第15章】当事者の職員への対応(安藤敦子) 【第16章】警察署への対応(森山 洋) 【第17章】マスコミへの対応(森山 洋) 【第18章】その他(森山 洋) 【第19章】医療事故調査の前提となる、安全に関する考え方の提言(飯田修平・長谷川友紀) |
著者よりひとこと | 筆者は、医療事故調査制度(本制度)制定前から、厚生労働科学研究費補助金地域医療基盤開発推進研究事業「医療事故発生後の院内調査の在り方と方法に関する研究(研究代表者飯田)」(2010.4-2012.3)を実施し、本書初版を出版した(2013.11)。第6次医療法改正で本制度が制定され(2014.6)、2015年10月施行が決まった。これを反映して、第2版(2015.8)を出版した。 医療法施行規則が改定され、管理者に全死亡例の把握が義務化された(2016.6)。筆者は、義務化前から全死亡例を管理者が把握するシステムを構築した。しかし、管理者の本制度の対象事例の判断が不適切な医療機関が多く、医療機関の本制度への対応に関する問題が指摘された。適切な判断を促進するために学会報告し、研修会を開催し、事例の判断を詳細に解説した『院内医療事故調査の考え方と進め方』(じほう)(2017.4)を出版した。 第2版出版後、8年弱経過したが、今なお、本制度を正しく解釈しない、不適切な対応が多い。第3版出版の趣旨は、院内事故調査体制を構築し、事例の適切な判断と院内事故調査実施体制構築および実施を支援することである。 患者に健康障害が発生あるいは死亡直後には、本制度の対象事例となるか否かは判断できない。したがって、管理者が、本制度の対象事例(提供した医療に起因する、予期しない死亡あるいは死産)と判断するまでは、一般的な事故の定義(予想外の患者への障害)として対応せざるを得ない。本制度の対象事例と判断した後は、本制度における“医療事故”として対応する。 本指針を参考に、自組織の特性を勘案して、適切に対応できる体制を構築していただきたい。 |