病院情報システム内製化の手引き―環境の変化に適応するための理論と実践―
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書籍名 | 病院情報システム内製化の手引き―環境の変化に適応するための理論と実践― |
著者名 | 飯田 修平、堀 裕士、小谷野 圭子 |
出版社名 | 篠原出版新社 |
発行年月 | 2024年2月 |
ISBNコード | 978-4-86705-821-3 |
目次 | I 本書出版までの経緯 II 経営と情報 III 病院情報システム(HIS)の特徴と内製化 IV 情報(理論・技術)の進展による社会情勢の変化 V 内製化の考え方・ツール(道具)・手順 VI 内製化と他の仕組みとの連携 VII 内製化の考え方と開発経緯 VIII 内製化ソフトウェアの評価(運用状況、現場および開発者) IX 今後の課題 |
著者よりひとこと | 経営の重要要素である病院情報システム(HIS:Hospital Information System)導入の諸問題解決を目的に、練馬総合病院及び全日本病院協会(全日病)において検討し、その成果として、『電子カルテと業務革新―医療情報システム構築における業務フローモデルの活用―』(篠原出版新社 2005年)、『病院情報システム導入の手引き―失敗しないシステム構築のために―』(じほう 2007年)を出版した。 HISの機能が豊富でも、使えなければ意味がない、また、使いにくければ満足できない。すなわち、運用第一である。目的志向、顧客志向でなければならない。 しかし、自組織の具体的かつ詳細な運用を把握し、理解し、開発側に要求仕様を提示できる人材(職員)は稀である。筆者は、院内および医療界の人材育成を目的に、教材を開発し、教育・研修を企画・実施し、その成果を出版している。 HIS開発・導入の問題を検討開始後、約20年経過した。HISの機能向上は目覚ましいが、なお、問題が山積している。 筆者は、費用・迅速性・運用容易性(改善要望への対応)等を考慮して、基幹でないソフトウェアの多くを内製化している。内製化の範囲(対象業務・システム)、程度(一部補完、置換、連携)、方法(言語、ツール)は一律ではない。IT、社会制度、自組織の状況に応じて、検討しなければならない。一般解はない。 本書では、HISを補完する重要な方法である内製化に関する理論と実践に基づいた、練馬総合病院の考え方と事例を紹介した。 電子カルテの標準化・統一の議論が盛んであり、また、RPA(Robotic Process Automation)や生成AI(Generative Artificial Intelligence)が利用可能な、今だからこそ、組織運営の重要な手法である内製化の考え方・道具(ツール)を正しく理解し、活用する必要がある。 |