病院長挨拶 柳川達生
令和6年6月27日の理事会にて、再び院長に任命されました。令和2年8月から引き続き、院長としての責務を果たしていきたいと決意を新たにしております。
当院は昭和23年に地域住民の熱意により江古田に設立され、平成18年に現在の場所に移転しました。その使命は、地域住民および医療機関に対して、適時かつ適切な医療を提供することにより、「かかりつけ医機能支援病院」としての役割を果たすことを目指しています。「かかりつけ医機能」とは、日常的な診療、緊急時の対応、介護サービスとの連携、そして健康管理に関する相談などを行う機能です。これらの機能を1つの医療機関で全てを担うことはできません。各医療施設がそれぞれの役割を果たしながら、「かかりつけ医機能」を地域内で完結することが求められます。
令和7年4月より、各医療機関は実施できる「かかりつけ医機能」を都道府県知事に報告し、その機能を公開する「かかりつけ医機能報告制度」が開始されます。当院では果たすべき役割を明確にし、かかりつけ医機能支援病院としての準備を進めています。
また、地域のニーズに応えるため、事業を拡大してまいります。4月より脳外科医を増員し、脳血管疾患を診療できる体制を整えました。5月からは入退院支援センターを開設し、皆様が安心して入院生活を送り、退院後も住み慣れた地域での生活が続けられるよう支援しています。センターでは入退院の手続きをスムーズにし、より質の高い医療を提供できるよう努めています。6月3日には耳鼻咽喉科外来を開設し、無痛分娩は昨年度から運用を開始し順調に進行しています。
当院のもう一つの使命は、公益財団法人としての役割を果たすことです。「不特定多数の者の利益の増進に寄与する」ことを目指し、28年間続けてきた「医療の質向上(MQI)活動」をさらに発展させ、他の医療機関の参考となる活動を展開しています。また、生活習慣病対策の公衆衛生事業を推進し、糖尿病の臨床研究成果を世界に向けて発信し、地域の方々にも講演会などを通じて情報提供を行っています。
新型コロナウイルス感染症は5類に分類されましたが、まだ散発的な感染が発生しています。院内では引き続きマスクの着用をお願いしております。感染状況に応じて適宜感染対策の方針を変更するため、病院のホームページや院内掲示を定期的にご確認ください。安心して質の高い医療を提供するため、職員一同努力を続けてまいります。今後ともご支援をよろしくお願い申し上げます。(令和6年7月16日更新)
病院長略歴
東京教育大学(現;筑波大学)付属駒場高校卒、慶應義塾大学医学部卒、慶應義塾大学医学部内科学教室等で研修、米国シカゴ大学医学部研究員を経て1994年より当院に勤務
役職
慶應義塾大学医学部非常勤講師、日本糖尿病学会功労学術評議員、
日本内分泌学会功労評議員
受賞・その他
Marquis Who`s Who in the World® 掲載*1) 2000年
練馬区民表彰(自治功労) 2019年11月
慶應大学医学部内科学教室同窓会ベストインストラクター賞*2) 2023年6月
*1)Marquis Who’s Whoは米国のNew Communications inc.による著名人の略歴を掲載した年鑑の紳士録。掲載候補者は世界各国の調査員によって、専門分野ごとの具体的な選択基準等に基づいて選出される。国際的著名人が重点的に選択される傾向にある。無名であっても極めて独創性が高い芸術的・学術的創作活動も重視される(Wikipedia:2023年7月20日アクセス)。医学的業績が評価され掲載となった(医学の進歩に貢献した院長の業績、参照)。
*2)慶應義塾大学医学部内科学教室関連病院等において初期研修医、内科専攻医の教育・育成を介して、内科学教室の活性化に特に貢献した同窓会員を顕彰する賞。
学術活動
論文数54、論文被引用回数2271回、h-index 23 (Scopus:2024年7月5日)